材料過多でいったんフリーズする可能性のある株式市場と、調整に入り始める可能性のあるドル円相場【23/6/12~】

投資

こんにちはしーさんです

ニューヨークダウ・ナスダック・S&P500・日経平均・ドル円相場の予想を毎週土曜日に配信している週間株為替予想です

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しーさんの株とドル円の予想 – YouTube

アメリカ市場の1週間の振り返りと今週の予定

https://youtu.be/0bd9CBdG3Cc

ここ1週間の値動きですが、月曜日は発表されたISM非製造業景況指数が市場予想を下回り悪化、前週末に急伸した反動もあり主力株の一部に利益確定売りが出てダウは下落、ナスダックとSP500は小幅下落、火曜日はオーストラリア準備銀行が市場予想では据え置きとされていた政策金利を0.25%利上げ、6月FOMCでの利上げ据え置き予想は変わらないものの、7月や9月の再利上げが警戒され小幅上昇、水曜日はオーストラリア準備銀行に続きカナダ銀行も利上げを決定、FRBも7月以降利上げを再開する可能性が意識され米長期金利が上昇しハイテク株には売りが出ますが、ここまで出遅れ感のあった景気敏感株中心に買いが入りダウは小幅上昇しナスダックは下落、SP500は小幅下落、木曜日は発表された新規失業保険申請件数が市場予想を上回り労働市場が軟化を示したとの受け止めから、FRBの金融引き締め長期化懸念が後退したことで米長期金利が低下し上昇、金曜日は来週にはFOMCや消費者物価指数の発表など重要なイベントを控えていることもあり様子見姿勢となり積極的な売買が控えられたことで小幅上昇して週の取引を終えました

前回予想では3指数ともに上昇としていましたが、結果的には確かに上昇自体はしています

ただ上値目処はかなり高く設定、これに比べると実際の値動きはかなり緩慢なものとなりました

ここまでの上昇ピッチの強さからさらに強く上値追いをするのではとの警戒感を持っていたのですが、FOMCを控えてそこまで積極的な買い姿勢は出なかったといった感想です

少し強気になりすぎたなと言うのが反省点です

また相場が強弱を繰り返すことで相場展開の予想も強弱を繰り返してしまっていますが、この辺りをどう修正していくのかも課題だと考えています

これから1週間の主なイベントですが、FRBの金融政策がどのようなものになるのかに焦点が当たりそうです

火曜日にFOMCが開始、そこで消費者物価指数CPIの発表があります

CPIは前回発表より低下見通しで、インフレの軟化観測から米長期金利が低下し株式市場は全体的に上昇する可能性があります

ただCPIの発表がFOMCの1日目にあたることから、様子見姿勢が強まり強いバイアスがかからないかもしれない点には注意が必要だと思います

水曜日の卸売物価指数PPIに関しても傾向は同様です

本来であればCPIとPPIの前回発表からの低下で利上げ観測が後退して株式市場には上昇バイアスがかかるタイミングになるところですが、ここでFOMCが終了して政策金利の発表とパウエルFRB議長の定例記者会見が予定されています

市場予想では今回のFOMCでは政策金利を据え置きとしていますのが、問題はこの際に発表されるドットチャートの内容と、パウエルFRB議長の発言内容です

金融市場ではすでに次回7月FOMCでの再利上げの観測が高まっています

これを裏付ける材料として考えられるのが、まずドットチャートの引き上げです

3月発表のドットチャートでは12月末の政策金利見通しのセンター値は5.1%、これは現在の政策金利とほぼ同じです

仮に7月以降の利上げを見込んでいるのであれば、ドットチャートは上昇する可能性が高いと考えられます

ここで補足として必要なのが、年内の利下げが考えられるかどうかです

これに関してはパウエルFRB議長の発言がカギを握っていると考えています

ここで年内の利下げを考えておらず、ドットチャートの引き上げだけが行われた場合、そのセンター値が実質的なターミナルレートの目処になると考えられます

この辺りを含めて、パウエルFRB議長の定例記者会見に関してはかなり注意が必要だと考えています

恐らくここでFRBの金融引き締め長期化懸念が高まり、株式市場には下落バイアスが発生するだろうと予想しています

ここで併せて警戒しておきたいのがCPIとPPIの発表内容が強いものにならないかです

ただでさえFOMCでのドットチャートの修正や7月以降のFOMCでの利上げが意識されている中で、市場予想を上回るCPIやPPIが発表されると、一気に金融政策引き締めの長期化観測が強まり、株式市場に強い下落バイアスをかけかねませんので、この点には併せて注意した方が良いと思います

木曜日に発表される新規失業保険申請件数と小売売上高に関しては市場予想通りであれば材料視はあまりされず、景気動向が強いと判断される内容が出てきた場合にはさらに株式市場に下落バイアスをかける可能性があります

また金曜日に予定されているミシガン大学消費者態度指数は市場予想でも強い見通しですので、結果通りだとしても下落バイアスだと予想しています

勝負になるのは水曜日のFOMC終了後の発表内容だと思います

ここで金融政策の引き締め長期化懸念が高まった場合、恐らく株式市場にはある程度の調整が入るのではと考えています

ただ予想と異なり、FRBの金融政策が全く引き締め方向に動かない場合には、株式市場は一気に再上昇するかもしれません

週内の株式市場の動向はFOMC次第と言っても過言ではないと思います

また金曜日はSQとなりますのでご注意ください

特に日本のメジャーSQにあたる3・6・9・12月はクアドルプル・ウィッチングと呼ばれ株価が乱高下する可能性が高いタイミングですのでご注意ください

また翌週月曜日の6月19日は休場となりますのでご注意ください

ニューヨークダウの予想と注意ポイント

6月17日の終値を中心に8月16日の終値を高値、9月30日の終値を安値として基準線を引いています

ピッチフォークです

そしてボリンジャーバンドとエンベロープと一目均衡表を表示しています

これから1週間のニューヨークダウの予想は横ばい、予想値幅は33,400ドルから34,400ドルです

予想値幅下限はボリンジャーバンド中央線の価格を、上限は今年2月や5月の高値の価格を目処に設定、週を通して方向感なく横ばい推移する展開を予想します

チャートのテクニカルでは、月曜日に強めの陰線を出したものの前週の金曜日の上昇に比べると微々たるもので、相場が崩れるような反落にはなっていません

火曜日の下落に関してもボリンジャーバンドやエンベロープの中央線を下回ることなく、水曜日以降に反発を見せ高値を更新していることから、値動きとしては堅調な状態を維持しています

金曜日の日足が十字線に近い形となる小動きとなっている点には注意が必要ですが、今のところ反落を起こすような推移は見られません

今までの推移から考えても34,000ドルから34,400ドルまでの間で上値を抑えられ反落する値動きに入る可能性はあるものの、今のところその兆候は日足形状からうかがえる上昇力の減衰くらいしかなく、相場展開としては順調な上昇を継続している状態だと考えています

インジケーターではADXは16台を横ばい推移、現在はレンジ相場だと判断しています

RSIは60台を上昇推移、一旦60付近まで上昇し横ばい推移していることからそこまで強い過熱感はありません

以前のレンジ相場である年初の推移をかなえると、60を上抜けたところで反落する可能性はあるのですが、RSIシグナルも順調に上昇中で、あと少しで強弱の分かれ目である0を上抜けそうですし、今のところ順調な上昇を継続している状態だと判断しています

ただレンジ相場であることからも、60を上抜けた水準からは調整の下落を警戒したほうがいいタイミングには差し掛かっていると考えています

MACDはMACDシグナルの上を上昇推移、オシレーターは乖離幅の拡大を示しています

MACDシグナルもあと少しで強弱の分かれ目の0を上抜けそうです

こちらも反落を示すような材料は特にありません

FOMCに向けて一旦ボラティリティが低下、通過後からSQにかけて再度ボラティリティが上昇する可能性はあります

ただニューヨークダウの方向感としては、今のところここから崩れるような兆候はなく、好調といったイメージしかありません

以前の高値に差し掛かっているため、何かのきっかけで反落を起こす可能性もあるかもしれませんが、心配なのはそこだけです

FOMCでは7月以降の再利上げが意識される可能性が高いと考えていることから、週末にかけて下値模索に入りそこでボラティリティが上昇、想定よりも下値が広がる可能性はあるものの、現在のニューヨークダウのチャートのテクニカルやインジケーターからは大きな反落をするような兆候はうかがえないため、まだ比較的堅調な推移を継続するのではと判断しました

以上のことからこれから1週間のニューヨークダウは、週を通して方向感なく横ばい推移する展開を予想します

ここからは予想外の動きをした時に注意していただきたいポイントです

上昇方向は34,400ドルの上抜けです

SQを通過してあく抜けしたか、FOMCが思ったほどタカ派ではなかった際に想定される値動きだと思います

この場合、次の高値目処34,800ドルを目指すかと思いますが、そこで恐らく過熱感が高まって反落の危険性が高まると思います

今のところニューヨークダウはここから強い上昇をしてもレンジ相場の中なので、一旦は過熱感で反落しやすいタイミングだと思います

ADXは16台と強い上昇をしても、まだトレンド相場へは切り替わらないかと思います

そのため急激な上昇をしてそれでもレンジ相場であると判断できる場合には、むしろ反落に注意した方が良いだろうと考えています

下落方向は33,300ドルの下抜けです

目処となるのはエンベロープ中央線の下抜けです

ニューヨークダウは今のところレンジ相場ですので、エンベロープ中央線を挟んで上下すること自体は特におかしな推移ではありません

その後はおそらく32,800ドル付近まで下落するものと考えられます

その価格付近を大きく下抜け無ければ再度上昇して来ると思います

気を付けたいのはさらなる下抜けです

この場合には3月安値31,500ドル付近まで下値模索に入る可能性がありますので注意が必要だと思います

ナスダックの予想と注意ポイント

チャートではボリンジャーバンドとエンベロープと一目均衡表を表示しています

これから1週間のナスダックの予想は下落、予想値幅は12,800ポイントから13,400ポイントです

予想値幅下限はエンベロープ中央線の価格を、上限は金曜日の高値の価格を目処に設定、週前半は横ばい気味に推移する可能性があるものの、全体としては調整の下落に入る展開を予想します

チャートのテクニカルでは、月曜日から横ばい気味に推移しいったん水曜日にボリンジャーバンド中央線に接触、ただそこを下支えにするように木曜日から再上昇を見せています

金曜日は陰線で終わっていますが、水曜日の高値を更新する値動きを見せています

非常に強く底堅い上昇推移を継続していて、今のところ相場が崩れるような不安感はありません

単純移動平均線で確認しても5日単純移動平均線すら上回って引けていて、かなり堅調な推移が続いていることを確認できるのみです

今のところ反落をうかがわせるようなシグナルは日足の上髭陰線くらいで、順調な相場展開が続いている状態です

インジケーターではADXは34台を上昇推移、現在はトレンド相場だと判断しています

MACDはMACDシグナルの上を横ばい推移、乖離幅が縮小傾向となっています

もう少しするとMACDがMACDシグナルをデッドクロスする可能性がありますが、今のところかなりなだらかな角度での接触となりそうです

このまま接触をした場合のその後の展開ですが、軽めの調整に入るか横ばい推移するかのどちらかになると思います

急落という雰囲気ではないといった感じです

ただここから急変してデッドクロスを起こす際に一気に値動きが発生した場合には強い調整に変化する可能性もありますので、まだ予断を許さないといった感じです

一方で接近後に再上昇しないとも言えず、ナスダックはまだまだ上昇途上の可能性も残されています

一旦上昇の勢いが弱まっていることから調整の可能性を考慮すべきタイミングだとは思いますが、明確なシグナルは出ていないといった感じです

RSIはRSIシグナルに絡むように横ばい推移、過熱感はあるものの高値圏での推移を継続しています

上昇トレンド相場であることから現在のRSIは強い上昇相場の中での推移が続いていることを示すのみだと考えています

注意したいのはここから相場が横ばいの展開に入った場合、ADXが横ばいや下落推移に変化して、相場の方向感が失われた状態に変化するタイミングが来ることです

そこでRSIがRSIシグナルに頭を抑えられた推移へ入っている場合、少なからず調整に入るタイミングになると思います

上昇力が落ちていることから考えても、そろそろそのタイミングが近いと考えるべきだと思います

ナスダックがここから調整に入るかは、月曜日以降に横ばい推移に入るかどうか次第だと思います

市場環境から考えると、FOMCを控えた状態での強い値動きは起こりにくいと考えられることから、一旦は横ばい気味の推移へと変化するかと思います

この場合インジケーターはここまでの強い上昇トレンド相場の一旦の終了と、高値からの調整を示唆するようなシグナルを出してくる可能性があります

そうなるとナスダックは、一旦は調整の下落を起こすものと考えています

ただそれがこれまでの強い上昇相場を崩すほどのものになるのかと言われるとそうではないかもしれません

大きな上昇相場を判断する際に目処にしているエンベロープ中央線はまだまだ下の水準ですし、仮に調整の反落が発生してもエンベロープ中央線へ接触したのちに底値を固めてから再上昇する可能性が残されています

ナスダックが強い調整に入るかもしれないシグナルが出てくるのは、まだ先の話ではといった感じではと考えています

以上のことからこれから1週間のナスダックは、週前半は横ばい気味に推移する可能性があるものの、全体としては調整の下落に入る展開を予想します

ここからは予想外の動きをした時に注意していただきたいポイントです

上昇方向は13,400ポイントの上抜けです

特に気を付けたいのが月曜日です

週初から再上昇を開始して高値更新をした場合、週内のイベントへの懸念より買い意欲の方がずっと強い可能性が出てきます

イベントの内容によってその後に相場の方向感が一変する可能性はあるものの、基本的には買いがそのまま続いてどこまで高値を伸ばすのか予想ができないような強い推移へと入ってしまう可能性もあります

これがFOMC通過後に出た場合には、通常の再上昇の相場に予想より1テンポ早く入ったとの認識で良いかと思います

下落方向は12,800ポイントの下抜けです

目処はエンベロープ中央線の下抜けになりますが、特に勢い良く下抜けた場合には要注意だと考えています

この場合はいったんエンベロープ下限への接触を見せる水準前後まで一気に調整に入る可能性が高まります

この推移に入ってしまうと、1か月前後の少し長めの調整相場となる可能性が高まりますので、相場の転換点として意識しておいた方が良い値動きになるのではと考えています

S&P500の予想と注意ポイント

12月28日の終値を中心に2月2日の終値を高値、3月13日の終値を安値として基準線を引いています

ピッチフォークです

そしてボリンジャーバンドとエンベロープと一目均衡表を表示しています

これから1週間のS&P500の予想は下落、予想値幅は4,200ポイントから4,340ポイントです

予想値幅下限はエンベロープ中央線の価格を、上限はボリンジャーバンド上限の価格を目処に設定、週前半は横ばい気味に推移する可能性があるものの、緩やかな調整に入る展開を予想します

チャートのテクニカルでは、月曜日から横ばい気味に推移したものの木曜日に再上昇、金曜日も陰線の塔婆とはいえ高値更新をしています

ボリンジャーバンド中央線を割り込むことも無く、順調な上昇推移を継続している印象です

上昇する勢いが少し弱まっているのは気になるところですが、相場の上昇方向の推移が大きく転換するような兆候は金曜日の日足形状くらいしかなく、今のところ堅調な推移が続いているといった印象です

5日単純移動平均線も上回る推移を継続していますし、金曜日の日足形状以外に特に不安感はありません

インジケーターではADXは25台を上昇推移、現在はトレンド相場だと判断しています

MACDはMACDシグナルの上を上昇推移、乖離幅は拡大と縮小を繰り返しています

乖離幅が横ばい気味の状態で相場は上昇を続けていますのが、この展開は緩やかながらも相場が上昇推移を継続するときに見られる展開です

MACDがMACDシグナルに極端に接近するような兆候もなく、落ち着いた上昇相場の中にいる印象です

RSIはRSIシグナルの上を横ばい推移、65台と高水準での推移を継続しています

上昇トレンド相場であることから高値圏にある事での過熱感を示している状態ではないと判断していますので、特に反落のシグナルなどは出ていないものと考えています

RSIシグナルの上昇角度もかなり緩やかで、相場がゆっくりと上昇を継続している状態を示しているのみだと判断しています

金曜日の日足形状以外に特に反落しそうな雰囲気のないSP500ですが、週内に予定されているイベントの内容を考えると、さすがにこのまま緩やかな安定した上昇を継続できる環境ではないだろうとは思います

今のところボリンジャーバンド中央線やエンベロープ中央線はまだかなり下の水準ですので、この辺りまでは下落しても、まだ上昇相場へと戻れる範囲内の調整だと思います

ただここまでの展開が堅調だっただけに、調整に入るのであれば横ばいというよりは少し下値を試しに行く可能性の方が高いのではないかと考え、横ばいながらも下方向を意識した予想としました

以上のことからこれから1週間のS&P500は、週前半は横ばい気味に推移する可能性があるものの、緩やかな調整に入る展開を予想します

ここからは予想外の動きをした時に注意していただきたいポイントです

上昇方向は4,340ポイントの終値基準での上抜けです

この推移が現れた場合、ここから先の上昇推移にはかなり警戒した方が良いかもしれません

SP500は緩やかな上昇トレンド相場に入っている印象ですが、そのままの勢いで一気に4,500ポイントの上抜けを試すような強い上昇相場が現れる可能性が高まると考えています

目処となるのは2021年9月の高値なのですが、この辺りまで上昇するイメージです

押し目のチャンスが無いまま強い上昇が続いてしまう可能性も出てきますので、要注意だと考えています

下落方向は4,200ポイントの下抜けです

エンベロープ中央線を下抜けてしまった場合、一旦横ばいか下落方向への相場に入るかと思います

この際にどのようにエンベロープ中央線を下抜けるかがポイントで、一旦横ばい気味に推移してエンベロープ中央線が上昇してきて、乖離幅が狭まった時に下抜けを試した場合には横ばい気味の推移になる可能性がありますが、ここから週内で下抜けると考えた場合は勢いよく下抜けていると思いますので、そのまま一旦強めの調整相場に入ると思います

この場合はエンベロープ下限接触まで下落が止まらない可能性もありますので要注意だと思います

日経平均の予想と注意ポイント

https://youtu.be/AOP5k0GHmA4

9月30日の終値を中心に11月24日の終値を高値、1月4日の終値を安値として基準線を引いています

ピッチフォークです

そしてボリンジャーバンドとエンベロープと一目均衡表を表示しています

これから1週間の日経平均の予想は下落、予想値幅は31,100円から32,700円です

予想値幅下限はエンベロープ中央線の価格を、上限は水曜日の高値の価格を目処に設定、週前半は横ばい気味に推移するものの徐々に調整の下落へと入っていく展開を予想します

ここ1週間の日経平均の値動きですが、月曜日は前週末のアメリカ市場の上昇を受け海外勢とみられる株価指数先物への買いが朝方から断続的に入り、為替の円安推移もあり大幅上昇、火曜日は前日のアメリカ株の下落を受け利益確定の売りが先行しますが、日本株の根強い先高観を背景に海外短期筋による指数先物への断続的な買いが入り上昇、水曜日は朝方では買い先行も高値警戒感から利益確定売りが出る展開、植田日銀総裁の日銀保有ETFの処分についての発言が材料視され下げ幅拡大する場面などもありながら大幅下落、木曜日は前日に引き続き短期的な過熱感から、海外短期筋とみられる株価指数先物への断続的な売りが出て下落、金曜日は前日のアメリカ株がFRBの金融引き締め長期化への警戒感が後退し上昇した流れを受け、SQを通過したこともあり買い戻しが優勢となり大幅上昇して週の取引を終えました

上昇推移継続を予想していましたが水曜日と木曜日に強い調整が入りました

木曜日の下落に関してはボリンジャーバンド中央線までの調整で、前回予想の際に考えていた範囲内での調整で収まっている印象です

順調に上昇する際にもボリンジャーバンド中央線までは調整することがありますし、SQに絡んでボラティリティも高まりましたので、この範囲の値動きであれば許容範囲内だったかなといった印象です

ただ水曜日の朝に強い下落があるかもしれないというコメントをチャンネルのコミュニティで出させていただきましたが、これに関しては確かに値動きが一気に荒くなったのですが、相場が反転するような強い下落には発展していないことから杞憂に終わっています

あまり弱気にばかり考えすぎるのは良くないかもしれないというのは反省点だと考えています

これから1週間の主なイベントですが、木曜日の機械受注は前月比では改善見通しですので上昇バイアスになる可能性がありますが、そこまで大きな影響は無いかもしれません

金曜日には日銀金融政策決定会合がありますが、ここではイールド・カーブ・コントロールYCCの修正観測が高まるかどうかに注目しています

6月の日銀金融政策決定会合では金融政策の変更は行われないだろうと予想していますが、7月の日銀金融政策決定会合でのYCCの修正が意識されるような発言が植田日銀総裁から出てくる可能性があります

仮にYCCの修正など金融政策の変更に関する観測が高まった場合、金融セクターには上昇バイアスがかかる可能性がありますが、他のセクターに関しては下落バイアスがかかる可能性があり注意が必要かもしれません

それ以上に注意が必要なのがアメリカでのイベントです

アメリカ市場の週内のイベントですが、FRBの金融政策がどのようなものになるのかに焦点が当たりそうです

火曜日にFOMCが開始、その間に消費者物価指数CPIと卸売物価指数PPIの発表があり、どちらも前回発表からの低下で利上げ観測が後退して株式市場には上昇バイアスがかかるタイミングになるところですが、水曜日にFOMCが終了し政策金利の発表とパウエルFRB議長の定例記者会見が予定されていることから、CPIとPPIの内容はあまり強いバイアスにならない可能性があります

FOMCでは政策金利の据え置きが予想されていますが、問題はこの際に発表されるドットチャートの内容とパウエルFRB議長の発言内容です

金融市場ではすでに次回7月FOMCでの再利上げの観測が高まっていますが、ここで確認したいのがドットチャートの引き上げがあるかどうかです

3月発表のドットチャートでは12月末の政策金利見通しのセンター値は5.1%、これは現在の政策金利とほぼ同じです

仮に7月以降の利上げを見込んでいるのであれば、ドットチャートは上昇する可能性が高いと考えられます

年内に利下げが考えられる場合は最終的な政策金利の頂点であるターミナルレートはドットチャートより高くなる可能性がありますが、この辺りに関してはパウエルFRB議長の発言が大切になってくると考えています

ここで年内の利下げを考えておらず、ドットチャートの引き上げだけが行われた場合、そのセンター値が実質的なターミナルレートの目処になると考えられますので、パウエルFRB議長の定例記者会見に関してはかなり注意が必要だと考えています

恐らくここでFRBの金融引き締め長期化懸念が高まり、株式市場には下落バイアスが発生するだろうと予想しています

特にハイテクセクターに関しては下押しが強くなる可能性が高い点に警戒しています

ここで併せて警戒しておきたいのがCPIとPPIの発表内容が強いものにならないかです

ただでさえFOMCでのドットチャートの修正や7月以降のFOMCでの利上げが意識されている中で、市場予想を上回るCPIやPPIが発表されると、一気に金融政策引き締めの長期化観測が強まり、株式市場に強い下落バイアスをかけかねませんので、この点には併せて注意した方が良いと思います

木曜日に発表される新規失業保険申請件数はいつも通り警戒が必要で、小売売上高に関しては市場予想通りであれば材料視はあまりされず、景気動向が強いと判断される内容が出てきた場合にはさらに株式市場に下落バイアスをかける可能性があります

また金曜日に予定されているミシガン大学消費者態度指数は市場予想でも強い見通しですので、結果通りだとしても下落バイアスだと予想しています

勝負になるのは水曜日のFOMC終了後の発表内容だと思います

ここで金融政策の引き締め長期化懸念が高まった場合、恐らく株式市場にはある程度の調整が入るのではと考えています

ただ予想と異なり、FRBの金融政策が全く引き締め方向に動かない場合には、株式市場は一気に再上昇するかもしれません

週内の株式市場の動向はFOMC次第と言っても過言ではないと思います

日本で木曜日に発表される機械受注はこの影響であまり材料視されないかもしれないなと考えています

また金曜日はSQとなりますのでご注意ください

特に日本のメジャーSQにあたる3・6・9・12月はクアドルプル・ウィッチングと呼ばれ株価が乱高下する可能性が高いタイミングですのでご注意ください

オプションの動向に関してですが、SQを通過して限月が切り替わりましたので、参考にする数値は6月9日金曜日のもののみとなります

アービトラージのABNアムロは上目線、金曜日のアットザマネー32,375円から下では売り優勢ですが、32,500円から上では買い優勢です

ただ33,000円の節目では売り向かっています

PUTは全体的に売り優勢であることから、底堅い展開を予想しているのではと考えています

ソシエテ・ジェネラルは上目線、こちらはCALLでほぼ買い優勢、PUTでは32,000円で買いがあるものの31,500円では売りがある状態です

ABNアムロより強気の上目線である印象です

BNPパリバは下目線、CALLの売りが散見されます

500円ごとの節目で売り向かっている状態です

PUTでは32,000円で大きめの買いがありますが31,500円では売りがあります

この傾向はソシエテ・ジェネラルと同様です

下値は行っても31,500円、ABNアムロとソシエテ・ジェネラルは上目線で、BNPパリバは下目線といった感じです

グローバルマクロのJPモルガンは下目線、CALL32,500円や33,000円の節目での買いは積極的ですが、32,000円に売りがあります

またPUTでの買いが強く、特に31,500円での売りが多くなっています

先高観は見据えながらも、下方向を意識している印象です

オプション全体の取引では、CALL優勢で上目線、価格帯としては33,000円が最も活発でした

その次に活発だったのが32,500円と金曜日のアットザマネー32,375円に近いですが、離れたところでも取引が活発だったことから先高観があるのかもしれません

PUTは32,000円と31,500円での取引が活発でしたが、CALLほどではありませんでした

225mini先物では、ABNアムロは上目線、ただ気を付けたいのは8月限や9月限では下目線です

直近に関しては上目線ですが、先々は下落見通しになっているかもしれない点には注意が必要だと思います

ソシエテ・ジェネラルは上目線、こちらも傾向はABNアムロと同じです

BNPパリバは下目線、こちらは先の2つとは全く反対で7月限では売り向かっていますが、8月限では買い向かっています

JPモルガンは下目線、こちらは迷いが無く下目線といった感じです

今回の225miniにはロールオーバーも含まれていると考えてはいますが、オプションの動向と方向感が全く同じ状態で、2銘柄ずつ方向が分かれてしまっています

海外系証券会社の225ラージとTOPIX先物ですが、こちらはロールオーバーの影響をかなり強く受けていますので、判断が難しいところです

建玉残の変化だけで考えると、CTAのクレディ・スイスは下目線、モルガンは上目線、グローバルマクロのゴールドマン・シティ・JPモルガンともに上目線です

この辺りはロールオーバーの影響もありますので、まだ予想内に含めない方が良いかもしれません

ただ全体的に強気を維持している可能性があると考えていいかとは思います

海外系証券会社の動向をまとめると、CTAのクレディ・スイスは下目線、モルガンは上目線、アービトラージのABNアムロとソシエテ・ジェネラルは上目線でBNPパリバは下目線、グローバルマクロのゴールドマン・シティは上目線でJPモルガンはニュートラルです

下落しても31,500円が目処といった感じですが、上値目処はなかなか判断が難しいと思いますが、勢いが良ければ33,000円へトライするかもしれないといった感じです

裁定取引の残高は、買い残がまた増加してきました

かなり買いが強い感じですが、残高の積み上がりが今までのピーク時に近づいていることが気になります

今までの傾向で考えると、一旦の反落が出る可能性を考慮した方が良い水準だと思います

チャートのテクニカルでは、月曜日から水曜日までは高値をエンベロープ上限からはみ出すほど強い上昇を継続、かなり強い値動きを継続しました

ここまで強い上昇を見せて反落したにもかかわらず、再度エンベロープ上限を上抜ける強い上昇に入りなおすのはちょっと異常な強さです

水曜日の強い陰線と木曜日の続落でボリンジャーバンド中央線の下抜けを見せるものの、終値基準では下支えにするように引けていて、翌金曜日には強い反発を見せています

木曜日の時点でインバースの売りを仕掛けようか悩みましたが、5月31日と6月1日に同じような推移を見せた経緯がありましたので、ここでは我慢できました

金曜日の終値に関しては、月曜日の終値を上抜ける事には成功しましたが、火曜日の終値や水曜日の高値から見るとまだ低い水準です

ボリンジャーバンド中央線を割り込まずに反発できたことは好材料ではありますが、

ここから再上昇に入れるのかはちょっと判断が難しいところです

直近の高値に頭を抑えられる展開が見られた場合には、ここからの反落を警戒すべきタイミングであるとは思います

ただ金曜日までの値動きであれば、警戒感を持つべきタイミングではあるものの、反落をはっきりと予想できるような材料はまだ何もないといった感じです

インジケーターではADXは49台を下落推移、現在は相場の方向感が失われている状態だと判断しています

RSIは68台を上昇、RSIシグナルに向かって再上昇をしています

心配されるのはRSIシグナルで頭を抑えられないかです

この展開の目処は、先ほどチャートのところでもお話しした直近高値の上抜けができるかどうかが分岐点だと思います

仮に直近高値に頭を抑えられた場合、恐らくRSIもRSIシグナルに頭を抑えられることになると思います

この場合日経平均は横ばい推移か、下方向への調整に入るものと考えています

MACDはMACDシグナルの上を横ばい推移、乖離幅はかなり狭い状態です

ここからは少しの反落でもMACDのMACDシグナル下抜けが発生、ここまでの上昇トレンド相場が終わりかねない局面です

月曜日に強い上昇が見られた場合は再度乖離幅が広がるものと考えていますが、乖離幅が縮小しMACDがMACDシグナルをデッドクロス、MACDオシレーターが下方向へ反転してしまわないかには要注意だと思います

アメリカではFOMCが控えていますし、日本でも週末には日銀金融政策決定会合が予定されています

日本のメジャーSQは通過したものの、次はアメリカのSQです

このタイミングで強い方向感を持った値動きを行えるのかと問われると、正直難しいと思います

日本市場には確かに海外からの資金流入が積極的にあり、単独での上昇余地もあるのかもしれませんが、このまま高値更新をできない状態で横ばい推移した場合、MACDはMACDシグナルを下抜けてデッドクロスを起こすものと考えられます

この場合少なくとも横ばい気味に調整相場、今年の2月から3月にかけてのような高値での横ばい推移に入る感じになると思います

一方で過熱感という意味では、年初の上昇とは比べ物にならないほど高まっていることも確かです

現在の日経平均の推移だけではどの程度の調整になるのかを予想することは難しいのですが、少なくともこのまま上昇推移を継続できるような相場環境ではないだろうと判断しました

また下値目処に関してはオプションの動向のところで下値目処と考えた31,500円近辺で良いと思うのですが、ボラティリティの高まりなども考慮して金曜日時点のエンベロープ中央線の価格まで一応広げておきます

以上のことからこれから1週間の日経平均は、週前半は横ばい気味に推移するものの徐々に調整の下落へと入っていく展開を予想します

ここからは予想外の動きをした時に注意していただきたいポイントです

上昇方向は32,800円の終値基準での上抜けです

相場のボラティリティが高まった場合、一旦上髭という形で32,800円を上抜ける場面はあるかもしれませんが、ここをしっかりと終値基準で上抜けて来た場合には相場が再度強い上昇へと入っている可能性が高いと思います

恐らくボリンジャーバンド上限を押し広げるバンドウォークに入っているものと考えらますが、上値がどこまで伸びるのかを予想することは困難です

直近の高値はすでにすべて上抜けていますので、このまま1989年の年末から1990年の年始に付けた38,900円を目指すような上昇にも発展しかねませんので要注意だと思います

上昇する際のタイミングにもよるかとは思いますが、私自身ポジションをすべて現金にしてしまっていますので、この上昇が発生した時にはためらわずエントリーできるように準備しなければと考えています

下落方向は31,100円の下抜けです

大切だと思っているのはエンベロープ中央線の下抜けが起こるかどうかだと考えています

ここまでの強い上昇相場はボリンジャーバンド中央線を下支えにする形で形成されていますが、今回の予想ではさすがにここは下抜けるだろうと考えています

その時に調整に入ったとしても再反発するのか、それとも強めの調整に入るのかを占うのがエンベロープ中央線への接触の方法です

緩やかに接触する場合はそのまま横ばい気味の調整、ある程度の角度を付けて接触する場合は下抜けの危険性が高まります

週前半に関しては方向感が出にくい感じで推移すると考えているため、エンベロープ中央線が上昇して接近してくると考えていて、その後緩やかに調整したとしても大きな下抜けをせずに再上昇する可能性もあると考えているのですが、週内に31,100円を下抜けるような下落を起こす場合は、かなり勢いよくエンベロープ中央線へ向かって下落していっているものと考えられます

この場合はそのまま下抜けが起こってしまう可能性を考慮しておいた方が良いのではといった感じです

目指す先はエンベロープ下限、2σへの接触を見せるところまでが1段目の下落です

1段の下落で終わるのか、それとも2段目の下落が待っているのかは、その時の相場環境次第だと思いますので今の段階ではわかりません

ただ下げ幅は大きくなりますので、警戒しなければならないポイントだと考えています

ドル円相場の予想と注意ポイント

チャートではボリンジャーバンドとエンベロープと一目均衡表を表示しています

これから1週間のドル円相場の予想は横ばい、予想値幅は137円00銭から140円20銭です

予想値幅下限はエンベロープ下限の価格を、上限は水曜日と木曜日の高値の価格を目処に設定、横ばい気味に円高推移を継続する展開を予想します

ここ1週間のドル円相場の値動きですが、月曜日は発表されたISM非製造業景況指数が市場予想を下回り、リスク回避で米長期金利が下落し円高、火曜日はオーストラリア準備銀行が予想外の利上げを行いましたが、アメリカでの重要な経済指標の発表が特になく、来週にはFOMCや消費者物価指数の発表を控えていることから小動きとなり横ばい気味に円安、水曜日はオーストラリア準備銀行に続きカナダ銀行も利上げを決定、FRBも7月以降利上げを再開する可能性が意識され米長期金利が上昇し円安、木曜日はアメリカで発表された新規失業保険申請件数が市場予想を上回ったことで労働市場が軟化を示したと受け止められ、FRBの金融引き締め長期化懸念が後退し米長期金利が低下し円高、金曜日は6月のFOMCでは政策金利を据え置くとの予想がされているものの、根強いインフレ圧力を背景にFRBの金融引き締め姿勢が維持されるとの見方から円安推移して週の取引を終えました

前回予想では円安推移としていましたが、結果は横ばい気味に円高方向への下落となりました

前回金曜日の強い陽線によるボリンジャーバンド中央線の上抜けとFRBのタカ派姿勢の維持を重視して予想を円安方向としていましたが、オーストラリアやカナダが利上げする中でも為替相場には円高バイアスがかかる結果となっています

FRBが金融引き締め姿勢を維持する間は円安バイアスがかかりやすいというところに重点を置いていましたが、これから1週間に関してはFOMCや日銀金融政策決定会合を通過するまでここまでの円高気味の推移が継続するのではという考えに変更しようと思います

これから1週間の主なイベントですが、重要なイベントがかなり多くなっています

まずアメリカで注意したいのが火曜日の消費者物価指数CPIの発表です

市場予想では前回発表より弱い予想で円高バイアスになりそうですが、この発表はFOMCの1日目にあるため相場が動きにくいかもしれません

翌日水曜日には卸売物価指数PPIの発表もあり、こちらもどちらかというと弱い結果が予想されていますが、それ以上に注目されるのはFOMCでの政策金利とパウエルFRB議長の定例記者会見、そしてドットチャートの内容だと考えています

アメリカの政策金利は7月以降のFOMCで再利上げを開始すると考えられていることから、ドットチャートも恐らく引き上げられると思います

これは円安バイアスになる可能性がありますので注意が必要だと思います

またパウエルFRB議長が今後の利上げや政策金利の高水準での維持に関してどのような見解を持っているのかに関しても確認が必要な重要なポイントとなると考えています

3月発表のドットチャートでは12月末の政策金利見通しのセンター値は5.1%、これは現在の政策金利とほぼ同じです

仮に7月以降の利上げを見込んでいるのであれば、ドットチャートは上昇する可能性が高いと考えられます

ここで補足として必要なのが、年内の利下げが考えられるかどうかです

これに関してはパウエルFRB議長の発言がカギを握っていると考えています

ここで年内の利下げを考えておらず、ドットチャートの引き上げだけが行われた場合、そのセンター値が実質的なターミナルレートの目処になると考えられます

この辺りを含めて、パウエルFRB議長の定例記者会見に関してはかなり注意が必要だと考えています

この間に発表されるCPIとPPIに関してはバイアスが弱いと考えてはいますが、政策金利引き上げが意識される中で市場予想より強い内容が出てきた場合には円安バイアスがかかるかもしれない点には併せて注意が必要だと思います

これを通過しても木曜日の前週分新規失業保険申請件数と小売売上高、そして金曜日のミシガン大学消費者態度指数にも注意が必要です

前週分新規失業保険申請件数は結果次第でわかりませんが、小売売上高は低下傾向で円高バイアス、ミシガン大学消費者態度指数は堅調な内容が予想されていて円安バイアスになると予想しています

次に欧州ですが、火曜日にはイギリスで失業率、ドイツでZEW景況感指数の発表があり、さらにベイリーBOE総裁の発言も控えています

翌火曜日にはイギリスのGDPや鉱工業生産、ユーロの鉱工業生産があります

ここまでの経済指標の発表内容は市場予想が出ていないため予想が難しいですが、全体的に中央銀行は政策金利を再度引き上げる傾向があります

この辺りに関してはベイリーBOE総裁も利上げ傾向の発言を行う可能性があり、円安バイアスがかかるかもしれない点に注意が必要だと思います

欧州のイベントで最も気を付けていただきたいのが木曜日のECB政策金利の発表とラガルドECB総裁の定例記者会見です

市場予想は出ていないものの、こちらも政策金利の引き上げを行う可能性があり警戒が必要です

引き上げられた場合、アメリカのFOMCの結果にもよるとは思いますが、基本的には他通貨に対して円安が進むだろうと予想しています

最後に日本のイベントですが最も重要だと考えているのは金曜日の日銀金融政策決定会合後の政策金利発表と定例記者会見です

こちらは円高バイアスがかかる可能性があります

為替に関連した内容で具体的に注目しているのは、やはりイールド・カーブ・コントロールYCCの行方です

現状ではYCCや政策金利は賃金上昇が定着するまで継続される可能性が高いだろうと考えてはいますが、このところ7月の日銀金融政策決定会合でのYCC見直し観測が高まっています

この辺りに関して植田日銀総裁がどのような発言を行うのか、注目しているといった感じです

YCC撤廃が意識されるような場合には円高バイアスがかかるものと考えています

週内のドル円にかかるバイアスは週前半では円安、金曜日にもしかしたら円高になるかもしれない、そのような予想をしています

チャートのテクニカルでは、月曜日の陰線でボリンジャーバンド中央線を下抜けた後は水曜日にいったんは上抜けを見せるものの、終値基準で上抜けが見られたのはこの1日だけで、週を通してボリンジャーバンド中央線に頭を抑えられる展開が続いています

その下のエンベロープ中央線を下抜けて終わってこそいませんが、調整に入っているものと考えています

このままエンベロープ中央線を下抜けるようであれば、そこからエンベロープ下限の2σまで下げ幅を拡大する可能性を考慮してもいいタイミングだと思います

200日単純移動平均線が137.28円付近にあるのですが、この辺りまでの調整は考えておいた方が良いと思います

インジケーターではADXは26台を下落推移、現在は相場が方向感を失っている状態だと判断しています

RSIは57台を上昇推移、RSIシグナルの下での推移を継続しています

RSIシグナルも下落推移を開始していて、調整に入っているといった印象です

RSIはこのまま50を下抜ける水準まで下落するものと考えています

そのためドル円相場は少なくとも一旦は横ばい推移、場合によっては調整の反落に入るタイミングだと判断しています

MACDはMACDシグナルの下を下落推移、乖離幅を拡大しています

MACDがMACDシグナルをデッドクロスしたことから、上昇トレンド相場はすでに終了していると判断しています

一旦調整に入る局面ですが、今のところ横ばい気味の推移になるのか、それとも急激な調整になるのか、その判断は難しいところです

現在のところMACDシグナルとの乖離幅の拡大はそこまで急激ではありませんので、緩やかな調整へと入っている印象ではあります

予想値幅の下限は下目に設定してはありますが、恐らくそこまでボラティリティは高まらず138円前後までの下落で収まるだろうと考えています

今のところFOMCではタカ派発言が出ることで円安バイアスがかかるだろうと考えていますし、日銀金融政策決定会合ではあるとすればYCCに関しての言及、ただもっとも確率が高いだろうと考えているのは現状の金融政策の維持です

FOMCでのハト派発言や、日銀のYCCに関する発言があった場合などにはいったん137円あたりまで下値を試す可能性もあるかもしれませんが、恐らく横ばい気味の推移をするのではと考えています

ただこのところ横ばい気味でもどちらかというと円高方向へのバイアスがかかっている印象がありましたので、この傾向が継続する可能性を重視しました

以上のことからこれから1週間のドル円相場は、横ばい気味に円高推移を継続する展開を予想します

ここからは予想外の動きをした時に注意していただきたいポイントです

上昇方向は141円00銭の上抜けです

ここまで強い上昇があるとすれば、何か想定外の材料が出てきていると思います

恐らくですがきっかけはFOMCか日銀金融政策決定会合だと思います

FOMCでタカ派発言が行われた場合や、日銀金融政策決定会合での金融政策維持が材料視された場合に想定される推移だと考えています

次の上値目処は142円か144円、このどちらまで上昇するかは難しいところですが、少なくともこの辺りまでは上値をいったん伸ばすと思います

そこで問題になるのは財務省の為替介入があるかどうかです

このあたりを一旦警戒して、144円周辺で一旦上値が重たくなるとは思います

ただ基本的な円安方向への推移は継続する可能性が高いと思いますので、しばらくは円安傾向での相場展開になるものと考えています

下落方向は137円00銭の終値基準での下抜けです

これまでのドル円相場の推移を考えると、20日単純移動平均線を下抜けた場合、比較的大きめの調整に入ることが多かったかと思います

目安になるのはエンベロープ下限である2σ、ここに接触するまでは下落してきます

今回の基本シナリオは横ばい推移ですが、通常の調整パターンに入った場合やイベントによるショックでの下落を想定して一応下値目処を広げてあります

更にそこも下抜けた場合には、少し様相が変わってくると思います

恐らくですが少なくとも134円付近までは調整してくる可能性があります

しかも下落速度は比較的早いと思いますので、対応が遅れないように備えておくべきタイミングに入るのではと警戒しています

あとがき

アメリカ市場に関して

アメリカ市場の上昇力は非常に強く、どの市場も基本的には堅調です

ただナスダックに一部怪しい雰囲気が出てきています

仮にナスダックがある程度の反落をするのであれば、SP500もそれに引っ張られるはずです

タイミング的にはFOMCが怪しいかなと思っていますが、週末にはSQも絡んできますので、相場が本当に方向感を変えて調整するのか、それとも堅調な推移を継続していけるのか、この辺りの判断をするのはなかなか難しいかと思います

こういう時に気を付けたいのが高値警戒感から下落方向ばかり考えすぎてしまって、上昇し始めたときに乗り遅れるパターンです

私自身、トレードポジションを完全に現金にしてしまっていて、反落に備えている状態です

こういうときに強い上昇が発生すると完全に乗り遅れてしまうことは往々にしてあることですので、自分の中の閾値を超えてしまったら、怖くても飛び乗る覚悟はしておかなければならないのかなと頭を悩ませている最中です

日経平均に関して

週内のイベントを考えると日米ともに中央銀行絡みのものが多くなっています

日銀に関しては他の中央銀行の動向に左右されることなく金融緩和を続けていることもありますので、恐らくその姿勢のまま今回の金融政策決定会合も通過してしまうのではと考えています

ただよくわからないのがFOMCです

市場としても恐らくドットチャートの引き上げと7月の利上げを折り込みつつあるとは思っていたのですが、それにしてはアメリカ市場の上昇があまりにも堅調です

金融引き締めがあることを前提にしているのであれば、もう少し上値が重たくてもいいと思います

特にこの傾向が強いのがハイテク株で、本当にFOMCでのタカ派姿勢を折りこめているのか心配なところがあります

水曜日に結果が出ることで日本市場でも木・金で材料を消化できる可能性がありますが、日本の重要イベント日銀金融政策決定会合は金曜日です

しかも最も知りたい植田日銀総裁の定例記者会見は場が閉まった後ですので、相場に反映されるのは翌月曜日です

流石に大きな政策転換は無いだろうとは思うのですが、油断できないのが厄介です

その日の夜にはアメリカのSQが加わり、明けた月曜日のアメリカ市場は休場です

月曜日に日本市場が材料を折り込んだ後は、火曜日が終わるまでちょっと動きにくい環境が続くかもしれません

ドル円相場に関して

FRBの金融引き締めの姿勢が緩和方向へと切り替わるようなきっかけは今のところ無いのではと考えています

アメリカ以外の中央銀行の金融引き締めは再開されていますし、かなり低い確率だとは思いますが場合によっては今回のFOMCでも利上げがあるかもしれません

本筋の予想では、これまでのパウエルFRB議長の発言などから考えても、今回は利上げの効果の点検と今後のFOMCでの政策金利のコントロールをどうしていくのかに集中して議論が行われるものと考えています

出てくる結果は良くて現状の政策金利の維持、恐らくですがドットチャートのセンター値が上昇して7月FOMCでの利上げ観測が高まるものと考えられます

相場の大きな流れとしては円安推移が継続するというスタンスを維持していいはずです

ここにさらに絡んでくる要素が、日銀の金融政策とリセッション懸念です

リセッション懸念に関しては、ほぼ必ずやってくるリスクではありますが、まだそこまで意識しないで良いと思います

恐らく早くても夏から年末にかけて、遅ければ来年に入ってからのリスクだろうと今のところ考えています

問題になるのは日銀金融政策決定会合での植田総裁の発言です

これまでの政策の効果の点検を行う間は、現在の金融政策を維持する姿勢を示していたかと思います

ただ全く変更しないとも言っていません

メインシナリオは現状維持だと考えていますが、この辺りにも警戒しながら相場を見ていった方が良いだろうと考えています

最後になりましたが、ここまでご覧いただいたのでもう1つ付け加えさせていただきたいと思います

もしかしたら今国会で解散総選挙があるかもしれませんので、それにも一応お気を付けください

それでは今週もご覧いただきありがとうございました

土曜日のしーさんの週間株為替予想は以上です

【インジケーターの基本設定(変更する場合もありますのであくまで参考です)】
・単純移動平均線
5・25・75・200日
・一目均衡表
転換9・基準線26・先行スパン(1)26(2)52・遅行スパン26
・ボリンジャーバンド
期間9・乗数(1)2(2)1
・エンベロープ
期間20・乗数5(ドル円は乗数1.5)
・MACD
期間12・長期26・シグナル9
・DMI
DI14・ADX14・ADXR14
・RSI
期間14・シグナル9

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