米中対立悪化懸念とFRBの利上げ懸念

週間株為替予想

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ニューヨークダウの週初からの振り返りと週末までの予想

5月19日の終値を中心に6月2日の終値を高値、6月17日の終値を安値として基準線を引いています

ピッチフォークです

そしてボリンジャーバンドとエンベロープと一目均衡表を表示しています

ニューヨークダウのチャート

今週のニューヨークダウの予想は下落、予想値幅は32,400ドルから33,300ドルに設定しました

予想値幅下限は8月5日のピッチフォーク中央線の価格を、上限は5月末から6月上旬に高値を形成した価格を目処に設定、33,300ドル周辺を頂点に反落する展開を予想しました

週末までのニューヨークダウの予想は週初の内容を継続、予想値幅下限を32,000ドルまで引き下げます

月曜日はボーイングが好決算で上昇もエネルギー株が下落、その中でペロシ下院議長が台湾へ訪問とのニュースが出て中国が反発、米中関係の悪化懸念からニューヨークダウは下落、火曜日はペロシ下院議長が台湾を訪問したことを材料に一旦下げ幅を拡大、その後米中対立の悪化懸念は多少後退しニューヨークダウは一気に下げ幅を縮小し前日の終値付近まで戻しますが、地区連銀ではハト派とされるデイリー総裁やエバンス総裁、そしてFOMCで投票権を持つメスター総裁はFRBが引き続き断固として完全に一致していると示唆、利上げに対してタカ派的な発言であるととらえられ再度下落して火曜日の取引を終えました

個人的には、ここまでの楽観的とも思えるFRBの強い利上げ姿勢の後退観測から、一気に通常の解釈に戻ったと言った感じですが、材料が出てきたタイミングは全くの予想外でした

これから先の週内のイベントですが、月曜日の製造業ほどの注目度は無いとは思われますが水曜日に7月のISM非製造業景況指数と6月製造業新規受注、そして週末には要注目の7月雇用統計が控えています

月曜
 7月ISM製造業景況指数
水曜
 7月ISM非製造業景況指数 
 6月製造業新規受注
金曜
 7月雇用統計

雇用統計の中でも最も注目しているのが非農業部門雇用者数変化で、こちらは大きめの悪化見通しです

この結果が相場に景気悪化懸念からの下押し圧力になるのか、それともFRBの金融引き締め後退観測からの押し上げ圧力になるのか判断が難しい所ですが、個人的には押し下げ要因になるのではと警戒しています

特に雇用統計に関してはすでに悪化見通しが折り込まれている状態ですので、市場予想通りに結果が出てもニュートラル、そこからさらに悪化するとは考えにくい状態です

更に市場予想が外れ非農業部門雇用者数変化が上振れした場合は、経済は好調であり今後もインフレ懸念が高まるとの見込みからさらにFRBがタカ派になるとの観測が出る可能性もありますので、発表される数値にはかなり注目しています

チャートのテクニカルでは月曜日に陽線ではあるものの上髭を出して前日比下落、この値動きは高値圏でよく見られる天井を付けるパターンではありました

これで陰線であればさらに下落の可能性が高まりますが、この時点ではまだ材料としては弱い状態です

またエンベロープ上限に非常に近くなっていて、ニューヨークダウの最近の値動きを考えるともう反落してもおかしくないタイミングでした

火曜日は大きめ陰線を出して下落していてこれは相場が一旦下落方向へ調整に入ると示している値動きなのではと判断しています

ニューヨークダウの全体的な方向感としては最低でも横方向のレンジ相場、どちらかというとピッチフォークに沿った下値を切り上げるような上昇方向へのレンジ相場が続いていくだろうと考えていますが、ここから連続して強い陰線を伴う下落を行うようであれば最安値付近まで、今までの高値からの強い下落とは異なり陽線を挟みながら緩やかに下落する場合は直近高安の半値基準やピッチフォークのラインなどの水準で下げ止まるのではと考えています

インジケーターではADXは16台を横ばい気味に推移、現在はレンジ相場だと判断しています

ニューヨークダウのインジケーター

RSIは58台を下落推移、RSIシグナルの下抜けをして下落方向への推移が始まるシグナルを出しています

シグナルの下抜け角度が比較的はっきりしていることから、ここからまずは50に接触するあたりまでは下落するのではと考えられます

MACDは横ばい気味に推移、MACDシグナルとの乖離幅を縮小することでMACDオシレーターは減少を開始しています

このことも相場が短期的に上値を付けた可能性を示唆していると思います

7月の25・26日の2営業日の下落時にMACDオシレーターの減少やRSIの下落が見られ、このタイミングで一旦反落する可能性もありましたが、今回はRSIのシグナル下抜けも見られていますし、エンベロープ上限との位置関係から考えても高値に達していたと考えていいと思います

そのためこのまま下落推移が続くと判断していいのではと考えています

ただ相場の大きな流れとしては6月17日を底にして反発し始めていると判断していますので、このまま下落が続くとしても今までの様なさらに安値を更新するようなものでは無く、あくまで調整の下落だろうと考えていることを付け加えておきたいと思います

ナスダックの週初からの振り返りと週末までの予想

5月24日の終値を中心に6月2日の終値を高値、6月16日の終値を安値として基準線を引いています

ピッチフォークです

そしてボリンジャーバンドとエンベロープと一目均衡表を表示しています

ナスダックのチャート

今週のナスダックの予想は下落、予想値幅は11,800ポイントから12,600ポイントに設定しました

予想値幅下限は8月5日のピッチフォーク下から2番目の線の価格を、上限は3月29日の高値と6月16日の安値の半値基準の価格を目処に設定、週内に高値形成して反落する展開を予想しました

週末までのナスダックの予想は週初の内容を継続します

月曜日はボーイングの好調な決算やハイテク株への買いが入り上昇しますが、ペロシ下院議長の台湾訪問のニュースで米中対立の悪化懸念が高まり下落、火曜日はペロシ下院議長の台湾訪問による米中対立悪化懸念が多少後退したものの、デイリー・エバンス・メスター地区連銀総裁の3人がタカ派発言を行ったとされ米長期金利が上昇、ナスダックも小幅下落して終えました

下落率としてはニューヨークダウより1%程度低いもので収まっていますが、場中に1%程度の上昇を見せていましたので、高値からの下落率という面で考えると、FRBの強い利上げ懸念によって起こった押し下げ率はほぼ同程度と考えていいと思います

これから先の週内のイベントに関しては、ニューヨークダウと同様に週末の雇用統計が注目だと考えています

月曜
 7月ISM製造業景況指数
水曜
 7月ISM非製造業景況指数 
 6月製造業新規受注
金曜
 7月雇用統計

特にFRBの利上げに対しての動向をどう判断するのか、ナスダックにとってはかなりインパクトが大きくなると考えられますので、景気悪化懸念で利上げ懸念後退が起こればポジティブな材料になるかもしれませんが、市場予想通りの悪化程度であればニュートラル、仮に市場予想を上回り予想外に好調な結果が出てくるとさらに米長期金利は上昇してナスダックには強い押し下げ要因になってしまう可能性があります

この辺りがどちらに転ぶのかは判断が難しい所ではありますが、どちらにしても非農業部門雇用者数変化は前月比で悪化見通しですので、市場予想と実際に出てくる数字にどのような乖離が起こるのか注目して見ていきたいイベントです

チャートのテクニカルでは、月曜日に陽線とはいえ上髭を出す形となっていて、火曜日も全く同じような値動きになっています

2営業日ともに終値基準では前日比マイナスと、少しずつではありますが下押されています

6月2日の戻り高値と大きな高安の半値基準の間で頂点を付けたような形になっていて、エンベロープの上抜けを見せていたことも考えると、チャート形状としては反落が起こってもおかしくないタイミングです

今のところ底堅い値動きをしていますが、ナスダックにとって米長期金利の動向は大きなインパクトがありますので、水曜日以降にもう少し厳しい下落が起こる可能性があるのではと警戒しています

インジケーターではADXは13台を上昇推移、現在はレンジ相場だと判断しています

ナスダックのインジケーター

非常に強いナスダックの値動きに歩調を合わせるように、ADXは上昇傾向を見せていて、上昇方向のトレンド相場へ切り替わる一歩手前と言った感じでした

RSIは63台を横ばい気味に緩やかに下落推移、RSIシグナルにゆっくりと接近しています

RSIは過熱感のある水準まで上昇してきてはいますが、今のところ反落のサインは出ていない状態です

MACDは上昇推移を継続、MACDシグナルとの乖離幅に微妙に縮小し始めました

これが相場転換のサインであるととらえていいのかまだ少し悩ましい所です

インジケーターからは明確なサインは出ていないものの、米長期金利の上昇も起こっていますし、チャート形状や上昇して来た価格帯を考えると反落してもおかしくないタイミングだと考えられます

そのため週初の下落予想を継続したいと思います

ナスダックに関してもニューヨークダウ同様に気を付けていただきたいと思っているのが下値目処です

ナスダックもニューヨークダウと同じように現在はピッチフォークの中を上昇推移していると判断しています

今回の高値が前回の戻り高値の近くになってしまっていることから、強い下落が発生すると最安値への接触可能性は未だに残っているものの、恐らくそこまで下落せずに底値を形成して反発、緩やかであっても下値を切り上げながら上昇していく展開に入って行く可能性が高いだろうと予想していますので、この点にも注意して相場を見ていきたいと考えています

日経平均の週初からの振り返りと週末までの予想

チャートではボリンジャーバンドとエンベロープと一目均衡表を表示しています

日経平均のチャート

今週の日経平均の予想は下落、予想値幅は27,000円から28,400円に設定しました

予想値幅下限は直近高安の半値基準の価格を、上限は大きなレンジの高値の価格を目処に設定、28,400円を目指して上昇する場面はあるものの、28,000円付近で頭を押さえられ反落する展開を予想しました

週末までの日経平均の予想は週初の内容を継続します

月曜日はアメリカ株の上昇を受けて半導体関連中心に好決算銘柄や決算前銘柄に先回りの買いが入り上昇、火曜日はペロシ米下院議長の台湾訪問から米中の地政学リスクが高まるとの懸念から円高が進み、日経平均も輸出関連株中心にリスク回避の売りが出て下落しました

アメリカと中国の緊張感が高まるタイミングがここで来るとは予想外でしたが、これによって日本株は下落方向へと動き出してしまったと言った感じです

この緊張状態がどの程度の期間市場に対して影響を与えるのかはまだ判断が難しいですが、中国が過激な行動に出なければあまり長期的な下押し圧力にはならないかもしれません

例えばですが今週から来週あたりまでで材料としては消化されるのではと言った感じです

今週の日本株のイベントはあるにはありますが、アメリカの雇用統計などの大きめのイベントが控えていますので、アメリカ市場の動向やドル円相場の動向から受ける影響の方が大きいのではと考えていますので、注意すべきはそちらだろうと思っています

火曜
 7月マネタリーベース
金曜
 6月全世帯家計調査 
 6月毎月勤労統計調査

既にドル円相場では円安推移が発生していますが、今後も急激な相場の変化はあり得ますので油断はできないでしょう

海外系証券会社のオプションの動向ですが、ABNアムロは月曜日に関しては上目線で火曜日は一転下目線、8月限のオプション建玉残に関しては全体的に損益がマイナスの状態を維持していますが、CALL28,000円のマイナス建玉を解消しようとする動きが見られます

28,000円付近の値動きがちょっと神経質になってきたかなと言った印象があります

JPモルガンは2営業日ともに上目線ではありますが、そこまで大きな動きがあるようには見えません

8月限のオプション建玉残に関しても大きな変化はなく、全体的に損益はプラスになる形を維持しています

こちらはCALL28,000円にある大きめのマイナス建玉は維持している状態です

225mini先物ではABNアムロはいつも通りのオプションとは反対の取引を行っていますが、JPモルガンはオプションとは異なった取引をしています

225mini先物の建玉

JPモルガンの225miniでの取引を見ていると上目線なのかなとも思うのですが、それにしてはオプションのCALL28,000円の建玉残を積極的に減らすような動きは見られませんし、ちょっと判断が難しい感じです

225ラージとTOPIX先物ではオプションで気になっていたJPモルガンがちょっと建玉残を減少傾向にしている印象があります

225ラージ先物の建玉
TOPIX先物の建玉

特に火曜日の減少が大きめで、オプションの情報も加味するとJPモルガンは下目線なのではと判断しています

もう1つ気になるのがCTAの2社の動きです

どちらも225ラージとTOPIXともに建玉を減少傾向に傾け始めているような印象があります

このままこの傾向が続くと、これから9月SQまでの見通しがちょっと怪しくなってくるかも知れません

この2社に関しては下目線の可能性があると警戒しています

チャートのテクニカルでは先々週から高値圏を横ばい気味に推移していたことでボリンジャーバンドが狭まって、相場が煮詰まってきていたところでしたが、火曜日に米中の緊張感の高まりを材料に下落に転じました

ボリンジャーバンド中央線を一気に下抜け、200日単純移動平均線にタッチしてそこから戻して30円ほど上の水準で引けています

ここから反発できればいいのですが、このまま27,500円を下回ってくると予想通りの下落推移へと入って行く可能性が高まると考えています

今のところ下落しても下値目処は27,000円周辺だろうと考えていますが、今回の下落の材料となった米中対立がどのような展開になるのかによって底値が切り下がる可能性がある点に注意して今後の推移を見守らなければ危険かもしれません

火曜日の終値の時点では、7月26日と27日の安値付近で下落せずに粘っていますので、ここから再反発するのかそれとも下落を継続するのかを判断するのは難しいタイミングです

インジケーターではADXは19台を下落推移、火曜日の下落で下向きになりましたので、現在はレンジ相場だと判断しています

日経平均のインジケーター

このまま20を超えて上昇を継続するようであれば上昇トレンド相場へと入って行く可能性が高まるタイミングでしたが、押し下げられる形となっています

今のところ水曜日に再上昇すればまだADXが再上昇に転じる可能性もあり、この辺りは注意して見た方が良いポイントになりそうです

RSIはRSIシグナルの下抜けを見せて56台を下落推移、このまま最低でも50までは反落すると考えられます

今までの傾向で考えると、このまま勢いが良ければ30付近まで、途中で切り返しが見られるようであれば40付近までの下落という2パターンが多くありましたので、ここからの下落角度には注意が必要だと思います

MACDはシグナルの上を下落し始めていますが、レンジ相場時には今のタイミングでは特にシグナルを出しては来ません

このまま下落を続けるとMACDシグナルの下抜けを起こすと思いますが、レンジ相場の場合ではその時点では下落を判断するには遅すぎます

7月22日から起こっていたMACDオシレーターの減少が今回の上昇の頂点が近いことを示していたと考えられますが、それ以外にはシグナルを見つけることは難しいと思います

インジケーターからは水曜日以降も下落が継続した場合は、ある程度しっかりと下落が発生する確率が高い状況だと判断できるのではと考えています

既に高値圏に達したような雰囲気はあったものの粘り強い値動きを継続していた日経平均ですが、米中の緊張が高まったことと円高が進行したことでさすがに下落に転じ始めました

しかし水曜日になると今度は円安によって底値を支えられるという、なんとも忙しい展開です

今後も円安推移は継続する可能性があり、それ自体は日経平均の下支え要因になると思います

ただアメリカ株に関しては今後も下落推移を継続する可能性が高く、そうなってくると木曜日以降、もしくは水曜日の場中にもアメリカ株の先物が下落することで連れ安する可能性が高まります

好調な企業決算が出ている中ではありますが、ここから再下落する可能性を考慮しつつトレードに臨まれた方が無難かもしれません

私自身はもう少し下落するまでエントリーは待ってみようと考えています

ドル円相場の週初からの振り返りと週末までの予想

チャートではボリンジャーバンドとエンベロープと一目均衡表を表示しています

ドル円相場のチャート

今週のドル円相場の予想は横ばい、予想値幅は131円50銭から135円00銭に設定しました

予想値幅下限は直近安値の価格を、上限は金曜日のエンベロープ下限の価格を目処に設定、週を通してボラティリティは低下し横ばい気味に推移する展開を予想しました

週末までのドル円相場の予想は円安に修正、予想値幅はこのまま維持します

月曜日はISM製造業景況指数の新規受注が弱く製造業の活動鈍化懸念が高まる中で、ペロシ米下院議長が台湾を訪問見通しと伝わり中国が反発、リスク回避の円買いから円高、火曜日は米中対立の悪化懸念や米長期債利回りの低下を材料に円高推移が進みますが、地区連銀ではハト派とされるデイリー総裁やエバンス総裁、そしてFOMCで投票権を持つメスター総裁はFRBが引き続き断固として完全に一致していると示唆、利上げに対してタカ派的な発言であるととらえられ米長期金利は上昇、ドル円相場も円安推移へと切り替わりました

経済イベントでの切り返しが起こる可能性をかなり警戒していましたが、予定していないタイミングでの地区連銀総裁の発言によって、ドル円相場は予想もしていなかったタイミングで円安方向へと切り返してきました

土曜日の予想値幅下限を火曜日の時点でいったん下抜けていますが、火曜日以降は円安推移が起こると考えられますので予想値幅はこのまま維持したいと思います

強い上昇があっても今週中は高安の半値基準周辺までの上昇で収まると考えていますので、火曜日の安値から計算すると134円89銭あたりが半値基準となりますので、予想値幅上限の設定もこのままでいいだろうと考えています

予想が最も外れているのが日中のボラティリティです

ドル円相場は非常にダイナミックな値動きを継続していて、ボラティリティの低下が起こる兆候が全く見られません

1営業日くらいは値幅の少ない動きを挟むだろうとは思いますが、ここからもボラティリティが低下しない不安定な相場環境が継続してしまう可能性がありますので、その点には注意していただければと思います

火曜日夜のライブ配信時にいただいたご質問やご指摘などから、今までの予想に疑問点が出てきました

週末に予定されている米雇用統計なのですが、今までは景気悪化懸念から相場へのリスクオフが起これば円高、リスクオンになれば円安という基本的な考えのもとで予想をしていたのですが、週末の米雇用統計に関しての値動きを想定しているときに矛盾点が出てきました

月曜
 米7月ISM製造業景況指数
火曜
 オーストラリア中銀政策金利
水曜
 米7月ISM非製造業景況指数
 米6月製造業新規受注
 ブラジル中銀政策金利
木曜
 インド中銀政策金利
 イギリス中銀政策金利
金曜
 米7月雇用統計あ

まず米雇用統計は非農業部門雇用者数変化が前月比でかなり減少する予定ですので、基本的にネガティブな結果が出てくるものと想定してお話を進めさせていただきます

米雇用統計で景気悪化懸念が起これば米債券は買われて円高、これは良いと思います

次に米雇用統計で景気悪化懸念が起こりFRBの利上げ姿勢が軟化するととらえられた場合、株式市場はリスクオンで上昇しますが、米長期金利は低下してドル円相場は円高に動く可能性が高いと考えられます

米雇用統計に関しては、どちらに転んでも円高要因になる可能性が高いかもしれません

そして土曜日の動画内でも間違った部分がありました

米雇用統計が発表された際に単純に景気悪化懸念が起こった場合米長期金利は下落しますので円高要因に、この部分を間違えて米長期金利が上昇してもリスク回避の円高とお話ししていました

リスク回避で円高が起こる要因は米債券が買われることによって米長期金利が低下、日米金利差の縮小から円が買われ円高になるという流れですので、土曜日のお話の内容には間違いがあったと思います

この点を修正させていただきたいと思います

また今週の予想では雇用統計の結果は悪い内容になるとした市場予想通りの結果が出ることを想定してお話ししました

この市場予想が外れて予想以上に良好な結果が出た場合、FRBは利上げに対して積極的になる懸念が高まり米長期金利は上昇、日米金利差の拡大によって円安推移が発生する可能性があります

今回の予想ではあくまで市場予想に沿った内容が出るだろうとしていますが、雇用統計の中でも非農業部門雇用者数変化は市場予想から発表される内容が外れることが多々ありますので、もしも市場予想より良好な結果が出た場合は円安要因になる可能性がある点には注意が必要だと思います

では現在の円高推移の流れが変わる可能性があるイベントがあるとするとどこなのかという点が問題になるかと思いますが、それはFRBの利上げ姿勢に変化があるかもしれないと市場が強く意識するタイミングです

既に地区連銀総裁の発言という予定外のイベントで円安方向へと切り返してはいますが、ここから再度相場の方向感を転換されるタイミングになる可能性はありますので、今後の経済イベントにも注意したいところです

アメリカで今月中に予定されている経済イベントですが、まずは8月5日の米雇用統計、次に8月10日の消費者物価指数、8月17日のFOMC議事要旨、そして8月26日の個人消費支出、最後に25日から27日に開かれているジャクソンホール会議、この5つのイベントが今月気を付けなければならない経済イベントだと思います

このタイミングでは、強いインフレ懸念からFRBの強い利上げ姿勢が意識され米長期金利の上昇が起こることで強い円安推移が発生するかもしれませんし、逆にインフレ懸念が一気に後退して米長期金利の下落が発生して円高推移が発生るかもしれませんので、この5か所で相場の方向感に変化が起こらないかには注意が必要だと思います

チャートのテクニカルでは月曜日までの円高推移で6月16日の安値と一目均衡表の雲下限まで下落、火曜日には5月初旬に高値もみ合いをした価格帯まで下値を広げましたが一気に切り返してきました

価格帯的にも下落を一旦止めるにはいいタイミングだったという印象です

米10年債利回りの上昇が続くようであれば、このまま一目均衡表の雲上側を推移していく、今までもよく見られた値動きに入って行くのではと考えられます

米10年債利回りのチャート

インジケーターではADXは26台を上昇推移、一旦は下落方向のトレンド相場に入っていたと判断していました

ドル円相場のインジケーター

MACDは下落推移を継続中ですがその角度を緩やかに変化、MACDシグナルとの乖離幅を縮小することでMACDオシレーターが減少傾向に変化しています

レンジ相場時に転換点を判断できる弱いシグナルではありますが、トレンド相場の場合はまだ反転したと判断するには早いタイミングです

確実に相場が反転したと判断するためには、MACDのMACDシグナルの上抜けが発生する必要があります

RSIは30までの下落を見せ反発、現在は39台を上昇推移しています

ただこれもトレンド相場である状況であれば、シグナルとしての信頼度は下がります

インジケーターからはドル円相場は一旦下落方向のトレンド相場へ入っていたと考えられ、火曜日の反発だけでは相場が上昇方向へ転換したと判断するのは時期が早いという判断になります

テクニカル的に考えるとまだ1日だけの反発ですし、インジケーターも明確な反転サインは出していませんので、ここで相場が円安推移へと切り替わったと判断するには一歩早いタイミングだと通常であれば判断するところです

ただ今回に関しては外部環境として、ここまでのFRBの強い利上げ見通しが後退するとの楽観的な見通しから、米長期金利の強い上昇を伴うほどの悲観的な見通しへと相場の立場が変化してしまいました

複数の米地区連銀総裁が行った発言を打ち消して再度楽観論に市場が戻るきっかけがあるとすると週末の雇用統計がまずは考えられますが、水曜日と木曜日に関してはこのまま円安推移が継続する公算が高いのではと判断しています

また雇用統計での非農業部門雇用者数変化の悪化は市場予想としてすでに織り込まれていて、その状態での円安推移が現在発生していますので、これを打ち消すほど悪化した内容が出てこない限り強い円高推移が発生するとは考えにくいでしょう

そのため週末に上値は重たくなる可能性や水曜日か木曜日にボラティリティが一旦低下する可能性はあるものの、基本的には円安推移が発生し続けると考えて対応した方が良いだろうと予想しています

経済イベントの予定や内容、そしてチャートのテクニカルなどから相場の動向を予想している中で、ペロシ下院議長の台湾訪問が報じられることで思わぬリスクオフ、その後には予定になかった3人の地区連銀総裁のタカ派発言でリスクオフ、普段からこのようなことは多々ありますので仕方ないと言えばそれまでですが、相場の値動きをこのようなイレギュラーなイベントで振り回されてしまうと、今後の動向をどう予想していくのか難しい所があります

ただペロシ下院議長の台湾訪問に関しては水曜日が無事に終わり、今週中に軍事的な衝突などが起こらない限りおそらく材料はすぐに消化されると思います

このように油断している材料が急に悪化した時ほど、相場の反応は思わぬほど大きなものになりますのでその点には気を付けたいのですが、恐らく大丈夫だろうと思っています

ロシアが軍事行動に出た時もそのように楽観視していたら実際にやらかしましたので油断はできませんが、今回起こっている相場の転換は年末に向けて仕込むチャンスになるかもしれません

それでは今週もご覧いただきありがとうございました

水曜日のシーカーズの週間株為替予想は以上です

【インジケーターの基本設定(変更する場合もありますのであくまで参考です)】
・単純移動平均線
 5・25・75・200日
・一目均衡表
 転換9・基準線26・先行スパン(1)26(2)52・遅行スパン26
・ボリンジャーバンド
 期間9・乗数(1)2(2)1
・エンベロープ
 期間20・乗数5(ドル円は乗数1.5)
・MACD
 期間12・長期26・シグナル9
・DMI
 DI14・ADX14・ADXR14
・RSI
 期間14・シグナル9

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