こんにちはしーさんです
日経平均の予想を毎週土曜日に配信している週間日経平均予想です
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日経平均の予想と注意ポイント
チャートではボリンジャーバンドとエンベロープと一目均衡表を表示しています
これから1週間の日経平均の予想は下落、予想値幅は31,400円から33,000円です
予想値幅下限は6月8日の安値の価格を、上限はエンベロープ中央線の価格を目処に設定、反発をしたとしてもエンベロープ中央線までで下値模索に入る展開を予想します
ここ1週間の日経平均の値動きですが、月曜日はアメリカの金融引き締め長期化観測で米長期金利の上昇が続いていることから半導体関連株が売られる中でETF分配金捻出売りも意識され下落、火曜日は前日のアメリカ市場の上昇を材料に押し目買いが入りますが、為替の円高推移もあり戻り待ちの売りで上げ幅縮小し小幅上昇、水曜日は為替の円高推移がさらに進み、輸出関連株や半導体関連株に売りが出て下落、木曜日は前日のアメリカで発表された消費者物価指数の予想を下回る結果からFRBの利上げ長期化懸念が後退しアメリカ株が上昇した流れを受けハイテク株やグロース株に買いが入り上昇、金曜日は前日のアメリカハイテク株高を受けハイテク株が上昇しますが、日銀の金融政策修正観測を背景に為替の円高が進んでいることを材料に小幅下落して週の取引を終えました
値動きとしては予想していたようなものになりましたが、上昇に勢いがありませんでした
水曜日に下落した際の安値は予想値幅を超えていましたが、予想以上に非常に強い円高が進んでいる環境下でここまでの下落で済んでいるあたりに、日経平均の底堅さを感じさせられました
一方でいったん円高推移が止まったかと思われた金曜日の値動きは、月曜日の休場前の取引とは言え少し弱い印象でした
今のところの推移は予想通りとなっていますので、経済指標の発表内容やアメリカ市場の動向、そして為替の推移を考慮しながら予想を継続したいと考えています
これから1週間の主なイベントですが、月曜日は海の日で休場となりますのでご注意ください
注意したいのは週末に予定されている6月全国消費者物価指数の発表です
ドル円市場では日銀がYCCの修正や撤廃を行うのではとの観測が強まっていますが、市場予想通りにCPIが上昇した場合、この観測が強まり円高推移がもう1段進む可能性があります
この際には日経平均は下押される可能性がありますので注意が必要だと思います
決算に関しては少し落ち着きます
ニデックやディスコの発表が予定されているものの、そこまで数も多くなく指数への影響も限定的だろうと考えています
決算に関しては24日以降にさらに増加しますので、そこが警戒しなければならないタイミングだろうと考えています
アメリカ市場の週内のイベントですが、週前半は強く、後半にかけて弱くなっていく印象です
月曜日のニューヨーク連銀製造業景気指数は悪化見通しで下落バイアスに、火曜日の小売売上高は改善見通しで上昇バイアスに、水曜日の住宅着工件数は悪化見通しで下落バイアスに、木曜日のフィラデルフィア連銀製造業景気指数は改善見通しもマイナスですし、中古住宅販売件数が悪化見通しですので下落バイアスになるのではと考えています
気を付けたいのは景気動向がそのまま相場の値動きに反映されるかどうかです
最近の相場動向を考えると、景気動向が少し弱い場合やインフレが低下しているような兆候があった場合、米長期金利が低下する傾向があります
相場全体に景気後退懸念が及ぶ場合は下落しますが、微妙な場合にはハイテク株には買いが入る可能性がある点には注意が必要だと思います
今のところアメリカ市場でハイテクセクターが強い場合、日本市場の半導体株なども強い推移を見せていますので、この点には注意した方が良いなと思っています
アメリカでもう1つ気を付けたいのが決算です
こちらも数は少ないものの、発表される企業が粒ぞろいです
各セクターの代表銘柄のような企業が相次いで業績を発表しますので、その都度同一セクターには影響が及ぶものと考えられますのでご注意いただければと思います
オプションの動向に関してですが、SQを通過して限月が8月限に切り替わりましたのでご注意ください
データとしては月曜日からの内容を表示していますが、大切なのは限月が8月限に切り替わった金曜日の数字だけです
アービトラージのABNアムロはニュートラル、CALLでは33,000円に大きく買いがあるものの32,500円には大きく売りがあります
PUTは31,375円に買いがあるものの31,500円には売りがあります
方向感がわかりません
ソシエテ・ジェネラルは上目線、CALLでの売買は小さいものの、PUT31,500円での売りが強く、この辺りが下値目処かなといった印象です
BNPパリバは上目線、CALL33,000円での買いと、PUT32,000円から上の売りが特徴的です
32,000円あたりを底値に上目線である印象です
グローバルマクロのJPモルガンは上目線、CALLでは全般的に売りが多いのですが、PUTの31,375円での売りが大きくありました
31,375円を下値目処に上目線だと考えていますが、PUT32,000円に買いがあることからここから上での推移が主な価格帯と考えている可能性があるのかなと考えています
オプション全体の取引では、金曜日のプットコールレシオは拮抗していて、方向感がはっきりと表れていません
オプション取引の権利行使の利益がゼロになるアットザマネーが32,375円だったのですが、PUTで取引が多かったのが31,500円と32,000円、CALLで取引が多かったのが32,500円と33,000円と、少しPUTの方が遠いところでの取引が活発ではあったものの、どちらも節目の価格帯での取引高の増加ですので、強弱感は無い状態だと考えています
225mini先物の9月限にはかなり大きな建玉残がたまっています
こちらの限月が取引の中心になっているわけですが、残高に関してはこれまで発表が無かったため累計値となっています
次回の予想時には更新できている予定ですが、残高にはずれがある可能性がある点にはご注意ください
225mini先物では、ABNアムロはニュートラル、8月限では下目線ですが9月限では上目線でした
週半ばにいったん弱くなりますが週初と週末には強く転じた形です
ソシエテ・ジェネラルは下目線、こちらは10月限ではわずかに買っているものの、全体的に建玉をマイナスに傾けています
BNPパリバは下目線、こちらも全体的に売り向かっています
JPモルガンは若干上目線、9月限では買い優勢も8月限に関してはほとんど動きがありませんでした
海外系証券会社の225ラージとTOPIX先物ですが、CTAのクレディ・スイスは下目線、225ラージとTOPIXの両先物での売りが強かった印象です
モルガンは下目線、こちらもクレディ・スイスと同じ傾向でした
グローバルマクロのゴールドマンは上目線、9月限に関しては225ラージとTOPIXの両先物で買い優勢、ただ225ラージの12月限では買い建玉残を減少させていました
シティはニュートラル、225ラージでは若干買い向かうも、TOPIXでは売りが強かった印象です
JPモルガンは上目線、特に強かったのがTOPIXの9月限での買い姿勢です
他の先物では売り向かっているもののここが強かったために上目線だと判断しました
海外系証券会社の動向をまとめると、CTAのクレディ・スイスは下目線、モルガンも下目線、アービトラージのABNアムロとソシエテ・ジェネラルとBNPパリバはニュートラル、グローバルマクロのゴールドマンは上目線、シティはニュートラル、JPモルガンは上目線といった印象です
グローバルマクロに関しては決して弱い状態ではないのですが、少し気になるのがCTAの2社が下目線に切り替えている点です
大きな相場の流れとしては全体的に弱くなり始める兆候である可能性もあり、今後のアメリカ市場や欧州市場が弱い推移を開始した際には、CTAの推移がその展開を示唆していた可能性があるかもしれません
直近の値動きに関してはグローバルマクロがまだ上目線ですので、そこまで悪化するとは考えていませんので、一旦は上昇できるタイミングがあるものと考えています
アービトラージの取引状況からは上値目処はわからないものの、直近の下値目処は31,375円から32,000円周辺といった印象です
裁定取引の残高は、7月7日の時点で裁定売り残がほぼなくなっていて、下落時の買い支え期待が無い状態でした
裁定買い残は一気に減少、日経平均の下落を後押ししています
裁定買い残はまだ多く、下落余力は十分に残っている状態だと考えています
月曜日から水曜日のトレードでは、引き続き裁定買い残が減少するとともに裁定売り残が増加していました
かなり売り姿勢が強い状態に入っているといった印象です
ここで気を付けておきたいのは調整が長期間にならないかどうかです
今年の3月の下落時には裁定買い残が1度減少したもののそこで横ばい、裁定売り残の売りを巻き込みながら非常に強い上昇相場を形成しました
ただ今回に関しては裁定売り残が少なすぎて、持ち高解消による上昇圧力が期待できません
この場合、裁定買い残が解消される中で相場が調整に入った場合、2か月から5か月程度の間底値模索に入る可能性がありますので、中長期ではこの辺りの推移がどうなるのかには注意しておいた方が良いのではと考えています
また短期的にも下押し圧力がかかる可能性が高いタイミングである点には注意した方が良いだろうと考えています
チャートのテクニカルでは、水曜日まで底値模索を展開した後木曜日に反発、金曜日も上値を試すものの、寄付きをボリンジャーバンド中央線辺りで行った後は上げ幅を縮小して陰線で引けました
底値からの一旦の反発を見せている状態だとは思いますが、日経平均がダブルトップを形成して調整に入っていると仮定した場合、ここから再度下落方向への推移が現れると考えられると思います
今のところ予想としてもその可能性が最も高いだろうと考えています
推移としてはいったん反発を見せてエンベロープ中央線付近まで値を戻しますが、そこを頂点に再反落するといった感じです
この値動きを否定するために必要なのはエンベロープ中央線の上抜けと、直近高値までの上昇です
仮に再度高値を試すような値動きに入った場合、そこで下押されても横方向のレンジ相場へと入る可能性がありますが、上値をその手前で抑えられた場合、レンジ相場だとしても上値切り下げの調整相場へと入っていくものと考えられます
どちらにしても日経平均は今のところ調整に入る確率の方が高い形状での値動きをしているという印象です
インジケーターではADXは26台を下落推移、現在は相場の方向感が失われている状態だと判断しています
RSIは45付近まで下落後に反発、現在はRSIシグナルに向かって横ばい推移しています
今のところ強い下落を継続しているRSIシグナルに頭を抑えられるような推移が継続していて、強い下落が続いていることが確認できる状態です
RSIだけではなく、RSIシグナルも50を下抜ける水準まで接近していて、相場が弱気方向へと切り替わろうとしています
ここまでの推移ではRSIシグナルを少し上抜けることはあっても再度下押されていますので、今のところこのパターンがまだ続く可能性の方が高いだろうと考えています
MACDはMACDシグナルの下を下落推移、強弱の分かれ目の0へと接近しています
現在は81ぐらいですのでまだ距離はあるのですが、このまま軟調な推移を続けるとすぐに弱気転換すると思います
MACDシグナルはまだ高い水準を推移していますので、そこが弱気に転じるにはまだ日柄がかかるものと考えています
こちらも弱気に転じたときには、その時の下落速度にもよるのですが、かなり強めの調整に入ったと判断してもいいかもしれません
日経平均の推移は明らかに調整方向へと変化していると思います
問題はここからどの程度の下落を見せてくるかだと考えています
日経平均に大きな影響を与えるアメリカの株価指数の推移は今のところ堅調で、特に急落をしそうな前兆もありません
多少の調整はあるかもしれませんが、基本的には高値圏での横方向レンジ相場か上昇トレンド相場だと判断しています
そのためアメリカ市場の強い下落による下落方向のバイアスが日経平均にかかることは想定していません
一方で為替の円高推移はいったん反発局面に入る可能性はあるものの、引き続き強い円高推移が出てくることを警戒しています
現在の日経平均の軟調推移は為替の円高推移が材料になっている可能性が高いと考えているのですが、これがなかなか解消されない可能性が高いといった感じです
この前提で考えると、日経平均はまだ下値模索を行う可能性があると判断した方が良いだろうと考えました
一方でアメリカ市場が堅調な推移を継続するのであれば、日経平均には下支えの材料となるはずです
そのため急激な調整に入る場面でもないだろうと考えました
もう少し長い期間で考えると7月27・28日にある日銀金融政策決定会合でYCCがどのような扱いになるのかによって相場展開が大きく変化するとは考えていますが、これから1週間に関しては引き続き為替の円高推移が重荷となり上値が重い展開が続くだろうと予想しました
以上のことからこれから1週間の日経平均は、反発をしたとしてもエンベロープ中央線までで下値模索に入る展開を予想します
ここからは予想外の動きをした時に注意していただきたいポイントです
上昇方向は33,000円の上抜けです
エンベロープ中央線の上抜けが発生した場合、まずは横方向のレンジ相場に変化した可能性が考えられます
目指す価格は33,800円周辺ですが、ここを上抜けられるかは不透明です
上昇推移が発生した際の材料がどうなっているか次第だと思います
恐らくアメリカ市場が堅調推移を継続、ドル円に関しても円高推移が止まり円安方向への切り返しがあったのだろうと思います
個別企業決算が好調だった可能性も考えられますが、そうであった場合1営業日は堅調推移があっても翌日には下押されると考えていますので、もう少し相場の大きな流れに影響する材料があったのではと思います
例えばですがYCCの修正観測が強く後退したなどがそれにあたるかと思います
ただ予想としては週内にそのような材料が出てくるとは考えていませんので、この強い推移は上昇方向の予想外の注意ポイントとしたいと思います
下落方向は31,400円の下抜けです
次の下値目処である31,000円までは下値を切り下げてくると思います
問題になるのは7月12日の安値をはっきりと更新している点で、この値動きに入ると連続的に反発と反落を繰り返して安値更新をしていってしまう可能性が高まります
そうなるかどうかの判断の分かれ目はエンベロープ中央線との位置関係で、途中で上抜けを見せられる場合には、そこで下落が止まる可能性が高まると思います
一方でエンベロープ中央線からの乖離がある程度ある場合には、反発が入っても反落して安値更新への値動きを警戒するべきタイミングに入るものと考えています
円高推移がもう1段強く出た場合には起こりかねない値動きですので、警戒しておいた方が良いと思います
あとがき
ドル円相場の円高推移が重荷となってしまい、日経平均は強めの調整へと入ってしまいました
アメリカ市場が堅調推移をしていてもどうしても売りに押される展開となってしまっており、為替の円安推移が再度起こらない限りこの値動きは続いてしまいそうです
ドル円相場の予想がどうなっているのかというと、直近の値動きでは一旦反発が入るかもしれませんが、基本的には円高推移すると考えています
この影響が日経平均にこれまでと変わらずかかり続けると想定した場合、もう1段の安値模索に入るだろうと思います
ただその材料も7月27・28日に開かれる日銀金融政策決定会合での決定内容によって転換を迎えるかもしれません
YCCの修正をして許容変動幅を1%などに広げた場合は、為替や株式市場がどうなるのかちょっと判断が難しいのですが、撤廃した場合にはもう1段の円高推移と日経平均の下落が、金融政策を変更せず現状維持とした場合には為替の円安推移と日経平均の上昇が起こるのではと考えています
もちろんその際にアメリカ市場が下落方向へと踵を返していなければという条件もあるのですが、調整相場はあと1週間ちょっとで終わるかもしれません
今のところ個人的にはYCCの撤廃はさすがにないだろうとは思っているのですが、火のないところに煙は立たないと言いますので、もしYCC撤廃があっても慌てずに対応できるように心とポジションの準備だけはしっかりしておいていただければと思います
それでは今週もご覧いただきありがとうございました
土曜日のしーさんの週間日経平均予想は以上です
【インジケーターの基本設定(変更する場合もありますのであくまで参考です)】 ・単純移動平均線 5・25・75・200日 ・一目均衡表 転換9・基準線26・先行スパン(1)26(2)52・遅行スパン26 ・ボリンジャーバンド 期間9・乗数(1)2(2)1 ・エンベロープ 期間20・乗数5 ・MACD 期間12・長期26・シグナル9 ・DMI DI14・ADX14・ADXR14 ・RSI 期間14・シグナル9
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