【ドル円】欧州不安は短期的な円高要因、主題は日米の金融政策見通しの変化による日米金利差の推移で今後も経済指標の内容に注目【週間ドル円予想 2024/6/17~】

ドル円の週間予想

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ドル円相場の予想

これから1週間のドル円相場の予想は25日単純移動平均線を下支えにする形で円安推移を継続、週末にかけては一旦円高方向への推移を見せる展開を予想します

ドル円相場のここ1週間の値動き

ここ1週間のドル円相場の値動きですが、月曜日は前週末の米雇用統計の結果を受け利下げ観測が後退し米長期金利が上昇する流れが続き円安、火曜日は欧州での政治情勢の不透明感が意識されリスク回避のドル買いが入ったものの米長期金利が低下したことで日米金利差が縮小したことが円相場を支える形で円安、水曜日は発表された消費者物価指数は市場予想を下回りFRBの利下げ観測が強まるものの、その後発表されたFOMC後のドットチャートでは年内利下げ観測が1回に後退、ただ米長期金利は全体的には低下して円高、木曜日は発表された卸売物価指数と新規失業保険申請件数に結果からFRBの早期利下げへの期待感が高まったものの前日のFOMCでFRBの利下げ観測が後退した流れをアジアと欧州市場が引き継いで円売りドル買いが進んでいたこともあり円安、金曜日は日銀金融政策決定会合では国債買い入れ減額の方針を7月に決めると発表されたものの日米金利差は縮小しにくいとの見方から円が売られ、欧州の政治不安から欧州株が下落する過程で円が買い戻される場面はあったものの、米ミシガン大学消費者態度指数は市場予想に反して低下したものの1年先の予想インフレ率は前回と変わらずFRBの利下げ観測が後退し円安推移して週の取引を終えました

前回は週初に円安気味に横ばい推移し週半ばにかけて円高推移、週末に再度円安方向への推移を見せる展開を予想しました
おおむね予想通りの推移になっているかと思いますが、結果的には依然として米経済指標の強弱感によってFRBの利下げ観測が左右されている状態が続いていて、今後もその傾向が出やすいと考えていいのかなといった印象を持っています
また新しい材料として直近の欧州株に大きな調整を起こしているフランスでの政局不安ですが、こちらは大きなリスク回避が発生した場合には円にも買いが入る可能性があると思いますので警戒は必要だと考えていますが、今のところその影響は軽微なものに収まっていると考えて、日米の経済指標や金融政策からのバイアスを重視して予想を行っていきたいと思います

ドル円相場の主なイベント

これから1週間の主なイベントですが週前半は円安傾向が継続し週末にかけて上値が重くなる展開となりそうです
月曜日の日本の機械受注は鈍化見通しで円安バイアス予想、アメリカのニューヨーク連銀製造業景気指数は鈍化見通しでドル安円高バイアス予想、火曜日のアメリカの小売売上高と鉱工業生産は改善見通しでドル高円安バイアス予想、水曜日の日本の貿易統計は悪化見通しで円安バイアス予想、木曜日のアメリカの住宅着工件数は改善見通しでドル高円安バイアス予想、金曜日の日本の全国消費者物価指数は上昇見通しで円高バイアス予想、アメリカの中古住宅販売件数は鈍化見通しでドル安円高バイアス予想です
アメリカで発表される住宅関連の経済指標に関しては前月比で考えた時の伸び率は前回発表と比べると件数とは反対のバイアスがかかる可能性があると考えていますが、重視されるのは年率換算の件数になるだろうと考えています
これ以外にも注意したいのが木曜日のスイス・ノルウェー・イギリスでの政策金利の発表です
今のところ現状維持の見通しか市場予想が出ていないので材料としては中立ですが、ここで予想外に利下げが行われた場合にはFRBの利下げ観測にも影響が出てドル安円高バイアスがかかる可能性がある点には注意が必要だと思います
また水曜日はアメリカ市場が休場となりますのでご注意ください

チャートのテクニカルでは終値基準で見るとエンベロープ中央線が下支えとなるような円安方向への相場展開が続いています
上値が重たくなっている印象はあったのですが、金曜日の日足の上髭では5月29日の高値を上抜ける場面もあり、依然としてドル買い円売り意欲が強い状態だと考えています
強い調整を見せた場合であれば6月4日安値あたりまで下げ幅を拡大する可能性はあるものの、金曜日までの推移であればその兆候はないものと判断できると思います

ドル円相場の単純移動平均線とDMI

単純移動平均線では日足は25日単純移動平均線を下支えにするような推移を継続していますので、今後も25日単純移動平均線は相場の下支えを行う水準として意識されるのではと考えています
ここが直近の下値目処になるという見通しです
各単純移動平均線は上昇方向の推移を継続していますので、相場の全体的な推移も上昇しやすい環境が続いているものと判断しています

DMIではADXは14台を下落、現在はレンジ相場だと判断しています

ドル円相場のRSIとMACD

RSIはRSIシグナルの上を上昇推移、RSIがRSIシグナルを上抜けています
この辺りで頭を抑えられる場合には横ばい気味のレンジ、もしくは調整気味の相場展開が直近で出てくる可能性が高まると考えていましたが、上抜けを見せたことから円安傾向の推移は継続していると判断して良さそうです
直近の推移では60から65までは上昇する余力があるかと思いますが、レンジ相場に入っていることである程度の過熱感で冷却が入る相場展開だと考えられると思いますので、テクニカル的には50を少し下抜けた水準から65辺りまでの間を上下する展開に入っていると考えていいのではと判断しています
そのため直近に関してはもう少し円安方向への推移を見せるタイミングだと考えています

MACDはMACDシグナルの下を横ばい推移、乖離幅はかなり縮小しています
現在はレンジ相場だと判断していますので相場の方向感を示す特段のシグナルは出ていないものと判断しています

直近の1週間の推移からは調整に入るような兆候が特にありません
下落から反発した後はエンベロープやボリンジャーバンドの中央線の上での推移に終始していますし、単純移動平均線を基準に考えると25日が下支えになっていそうです

ドル円相場の予想値幅

そのため週内の推移に関しても下値は25日単純移動平均線を目処として156円45銭を、上昇方向に関しては特段の目処が無いため4月29日高値から5月3日安値までの調整を行った際の値幅の78.6%戻しの水準に近い158円50銭を目処にしたいと思います

ドル円相場の予想外の注意ポイント

予想外の注意ポイントとしてはこれまでの大きな円安推移で切り上げてきている下値を切り下げる推移である6月4日安値154円55銭の下抜けと、エンベロープ上限の強い上抜けに伴う利益確定の円高推移の発生が高まるとともに、急激な上昇であることから為替介入の危険性が高まると考えられる160円00銭を設定したいと思います

あとがき

今回のFOMCの結果はパウエルFRB議長の発言内容こそ従来からそこまで変化がない印象ではあったものの、FOMCメンバーの考え方は明らかにタカ派に傾いたという印象がありました
それがはっきりと表れていたのがドットプロットです

3月と6月のFOMCでのドットプロットの変化

2024年3月時点での2024年末の政策金利の見通しに関しては4.6%がセンター値だったのですが、今回の6月FOMCでは5%を上回る水準へと引き上げられていて、年内利下げ回数の見通しが3回から1回に大きく変化しました
パウエルFRB議長は今後の経済指標の内容を見て判断していきたいとの発言を続けていますが、ドットプロットの内容は明らかにタカ派といった感じです
この点からはドル高円安バイアスがかかることは仕方が無いといった印象です

一方で日銀の金融政策では政策金利の現状維持が決まり、国債買い入れの減額こそ行われる見通しとなったものの具体的な方針に関しては7月会合で発表と、ある意味先送りされるような形となっています
非常に慎重に金融政策のコントロールを行おうとしている点は丁寧な政策運営である印象を受けますが、為替の面から考えると依然として円安方向へのバイアスとなってしまっている状態かと思います
日米金利差の縮小はFRBが行動を起こすまで変化は無さそうですし、そのタイミングは一番近くても9月、順当であれば11月、下手をすれば今年のFOMCでは利下げが無いかもしれません
ドル円相場はこの辺りを見込んで円安推移が継続しているものと考えられますが、直近ではこの流れを変えられるほどのインパクトを持った材料は、欧州からの株式市場のクラッシュくらいかもしれません
ただ今のところ欧州株の下落はあくまで一時的なもので、ドル円相場にリスク回避の円高が起こるほどのものにはならないのではと考えて予想しています

それでは今週もご覧いただきありがとうございました
土曜日のしーさんの週間ドル円予想は以上です

【インジケーターの基本設定(変更する場合もありますのであくまで参考です)】
・単純移動平均線
5・25・75・100・200日
・ボリンジャーバンド
期間9・乗数(1)2(2)1
・エンベロープ
期間20・乗数1.5
・MACD
期間12・長期26・シグナル9
・DMI
DI14・ADX14・ADXR14
・RSI
期間14・シグナル9
・一目均衡表
転換9・基準線26・先行スパン(1)26(2)52・遅行スパン26

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