【ドル円予想】注目したいベージュブックと要人発言【週間ドル円予想 2024/1/15~】

ドル円の週間予想

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【ドル円予想】注目したいベージュブックと要人発言【週間ドル円予想 2024/1/15~】
アメリカで発表された消費者物価指数は市場予想より強い内容となったものの卸売物価指数は弱い内容となりFRBの利下げ観測は強い状態が継続、これからはブラックアウト前の最後の1週間となりますので、FRBの金融政策観測へバイアスをかける可能性のある...

ドル円相場の予想と注意ポイント

チャートではボリンジャーバンドとエンベロープと一目均衡表を表示しています

これから1週間のドル円相場の予想は横ばい気味に円高、予想値幅は143円15銭から146円40銭です

予想値幅下限はエンベロープ中央線の価格を、上限は一目均衡表の雲の上限の価格を目処に設定、円高方向への推移を試すような展開になるもののエンベロープ中央線が下支えとなる形で横ばい気味の推移を続ける展開を予想します

ここ1週間のドル円相場の値動きですが、月曜日はニューヨーク連銀が公表した12月消費者調査で1年先の予想物価上昇率が3%と3年ぶりの低水準となりインフレ鈍化傾向が改めて意識され米長期金利が低下し円高、火曜日は労働市場が底堅さを保っていることを背景に早期利下げ観測がやや後退し円安、水曜日は日本で10日に発表された毎月勤労統計調査で物価変動を除いた実質賃金が前年同月比で3%減少し日銀のマイナス金利政策の解除観測が後退、FRBの早期利下げ観測が後退していることもあり円安、木曜日は発表された米消費者物価指数が市場予想を上回りFRBの早期利下げ観測が後退し米長期金利が上昇し円売りドル買い優勢となる場面がありますが、米30年債の入札が好調だったことや消費者物価指数の結果がFRBの利下げ見通しを変えるほどではないとの見方もあり米長期金利が低下し円高、金曜日は発表された米卸売物価指数が市場予想を下回り低下、FRBの早期利下げ観測が高まり米長期金利は低下し円高推移して週の取引を終えました

前回はここまでの過熱感を冷ますようにボリンジャーバンド中央線に向かって調整の下落をする展開を予想しました

実際には火曜日まではボリンジャーバンド中央線に向かって調整するような推移を見せましたが水曜日には早々に反発、エンベロープ上限の上抜けも見せています

FRBの利下げ観測が続いている反面、日銀の金融引き締め観測は後退している状態で、日米の中央銀行の先行き見通しがドル円相場に逆方向のバイアスをかけている状態で、特に水曜日の予想外の強い円安推移はその特徴を出しているのではと考えています

今後も日米の中央銀行の金融政策への観測が相場へのバイアスとなると思われますので、経済指標の発表などによるバイアスには注意して相場の展開を考えていきたいと思います

これから1週間の主なイベントですが、木曜日はいったん円高バイアスがかかりそうですが、全体的には円安バイアスがかかりそうです

まず月曜日はアメリカ市場が休場ですのでご注意ください

火曜日の日本の国内企業物価指数は鈍化見通しで円安バイアス予想、ニューヨーク連銀製造業景気指数は鈍化ペースが改善する見通しで若干ドル高バイアス予想、水曜日の小売売上高はドル高バイアス予想、鉱工業生産は鈍化見通しでドル安バイアス予想ですがベージュブックはドル高バイアス予想です

ここまでで気を付けたいのが火曜日のイギリスの失業率とドイツとヨーロッパの景況感調査、水曜日の中国のGDPとイギリスの消費者物価指数、そしてラガルドECB総裁の発言です

直近では欧州の利下げ観測が強まっていて、これがFRBに先んじて行われる可能性があるのではとの観測が出てきています

これらの内容で景気動向が弱いと考えられるような結果が出てきた場合、ECBの利下げ観測からユーロ安ドル高バイアスとなり、相対的に円安バイアスがかかる可能性があります

また中国も景気が回復傾向となっている可能性があり同様のバイアスがかかる可能性がある点に注意が必要だと考えています

その後は木曜日の日本の機械受注は鈍化見通しで円安バイアス予想、欧州のECB議事要旨とラガルド総裁の発言は先ほど同様にドル高バイアスがかかる可能性があり要警戒、アメリカで発表される住宅着工件数と建築許可件数の前月比は鈍化見通しでドル安バイアス予想、建築許可件数の年率換算は改善見通しでドル高バイアス予想、金曜日の日本で発表される全国消費者物価指数は鈍化見通しで円安バイアス予想、アメリカで発表されるミシガン大学消費者態度指数は鈍化見通しでドル安バイアス予想、中古住宅販売件数は改善見通しでドル高バイアス予想です

欧州からのバイアスがどの程度かかるのかによって相場展開にも変化がありそうですが、全体的に円安方向のバイアスがかかりやすく、木曜日の住宅着工件数のところはどちらかというと円高バイアスがかかるのではと予想しています

チャートのテクニカルでは、強い円安推移を見せたもののエンベロープ上限を上抜けた後は一目均衡表の雲に下押されるように推移、一旦は円高方向への推移を見せています

ただ水曜日の値動きは想定していたよりもずっと強い上昇を見せている状態です

下からはボリンジャーバンド中央線が接近していて、仮に調整が続いたとしてもここが下支えとなってしまう可能性が出てきています

金曜日の推移では下髭がボリンジャーバンド中央線に接触していますが、下げ幅を縮小する形で引けているのもその兆候だと考えられます

またさらに下からはエンベロープ中央線も上昇を開始していて、最大でもこの水準までの調整しか起こらない可能性が高まっているのではと考えています

ただ2023年の推移を参考にした場合、現在の日米の10年実質金利差から考えられるドル円の適正水準は143円を上回った周辺ですので、日米の10年債利回りの大きな変動がない限り、143円の水準からはそこまで大きな乖離が発生しないのではと予想しています

そのため一旦は一目均衡表の雲が上値抵抗となる形でエンベロープ中央線までの調整はするのではと判断しています

単純移動平均線では5日単純移動平均線を金曜日の推移で下抜けていて、一旦は調整に入りそうな値動きとなっています

調整に入るのであれば一旦は200日単純移動平均線を試す可能性はありそうです

調整までに日柄がかかった場合には下から上昇してくる25日単純移動平均線が200日単純移動平均線を上回った時点で下支えになる可能性もありそうです

DMIではADXは20台を下落推移、現在は相場の方向感が失われている状態だと判断しています

+DIと-DIの乖離幅が再度開き始めていて、もう少しすると新しいトレンド相場へと切り替わる可能性があります

金曜日に調整に入ったことで極端に乖離幅を広げようとはしていない状態ではありますが、今後円安推移が発生し続けた場合には注意が必要だと考えています

現在はADXがまだ下向きであることからRSIから見ていきたいと思いますが、今後はMACDの推移にも注意が必要だと考えています

RSIはRSIシグナルの上を下落推移、一気に上昇を見せていましたので一旦は50付近まで下落してRSIシグナルへの接触を試す展開があってもおかしくないタイミングだと考えています

方向感としては下落しやすいのではといった判断をしています

ただ30付近から一気に強弱の分かれ目である50を上回って、さらに堅調な推移へと入っていたことから、強い調整は見せないのではと予想しています

MACDはMACDシグナルの上を上昇推移、強弱の分かれ目である0への接近を見せています

これまで強い調整相場に入っていましたが、MACD基準でも中間点まで戻してきた感じです

今後はADXが上昇推移を始めると、好転したMACDの上昇が続き、強い円安推移が発生してしまうかもしれない点には注意が必要だと思います

経済指標の発表スケジュールを考えると、相場には円安バイアスがかかる可能性があります

一方で米10年債利回りの推移を確認するとエンベロープ中央線までの調整を見せていてここで下げ止まる可能性はあるものの、少なくとも一方的な強い上昇を見せようとしている状態ではないと考えられるのではと判断しています

アメリカで木曜日に発表された消費者物価指数は若干強かったものの、金曜日に発表された卸売物価指数は総合が低下していましたし、アメリカの金融セクターの企業決算が若干弱かったことなどから、FRBの利下げ観測は高い状態が続いています

週内に関してはこれを否定する可能性のあるベージュブックなどの発表がある点は懸念材料ではありますが、経済活動によほどの過熱感が無い限りはFRBの3月利下げ観測は後退しないだろうと判断しました

以上のことからこれから1週間のドル円相場は、円高方向への推移を試すような展開になるもののエンベロープ中央線が下支えとなる形で横ばい気味の推移を続ける展開を予想します

ここからは予想外の動きをした時に注意していただきたいポイントです

上昇方向は146円40銭の終値基準での上抜けです

予想値幅上限と同じですが、同時に1月11日の高値の水準にも注目しています

ドル円相場は考えている以上に円安方向のバイアスがかかっていますし、週内のイベントでは円安バイアスがかかる可能性のあるものが散見されます

可能性としてはこのまま円安推移が継続することを否定するのは難しいと思います

レンジ気味の推移であれば現在の価格周辺での推移に終始すると考えているものの、終値基準での高値更新というはっきりとした相場の上昇方向への推移が出てきてしまうと、そのまま150円を目指すような展開となってしまうかもしれませんので、ここを上昇方向の注意ポイントに設定したいと思います

下落方向は144円30銭の終値基準で下抜けない展開です

通常は下抜けた後の強い下落などを注意ポイントにしますが今回は逆方向です

金曜日の推移でも兆候が見られるのが、ボリンジャーバンド中央線を下支えとするような推移です

予想としてはエンベロープ中央線までの下落を想定していますので、ボリンジャーバンド中央線を下抜ける推移を見せるだろうと考えているわけですが、想定より相場に円安バイアスがかかり続けている場合、ボリンジャーバンド中央線を下支えにするような推移が継続してしまう可能性が残っているのではと警戒しています

この推移に入った場合には上昇方向の注意ポイントと同様に150円を目指す展開に入る可能性が高まると考えていますので、ここを下落方向の注意ポイントに設定したいと思います

あとがき

今回の予想でポイントになるのは、ここから2023年の推移を参考にした日米10年実質金利差から計算される中央値143円付近での推移を継続できるのかだと考えています

この計算は普遍的なものではなく、あくまで実際にどのあたりを推移したのかという経験則から計算されているもので、新NISAによる海外株への投資に伴うドル買い需要なども発生し続けていると考えられますし、相場環境が2023年からは変化している可能性はありえます

テクニカル的にも過熱感があり、FRBの利下げ観測も続いていることから極端な円安推移が発生するとは想定していませんが、注意は必要だと思います

またFRBの利下げ観測は相変わらず強く、FRBが示しているドットプロットの内容からは大きく乖離しています

週内に発表されるベージュブックでアメリカの景気動向の底堅さが強固であることが確認されFRBの利下げ観測が強く後退した場合などには、再度強い円安推移が発生する可能性も考慮しなければなりません

ベージュブックに関しては全く反対の結果となって物価上昇が収まりつつあるという内容になれば再度FRBの利下げ観測が強まるわけですが、これに関しては結果が出てみないとわからないところがあります

これ以外にもヨーロッパの早期利下げ観測、アメリカでの企業決算の発表と気を配らなければならない内容が多々ある1週間となりますが、個人的にはベージュブックの内容にはかなり気を配りたいと考えています

最後にもう1つ気を付けていただきたいのですが、次のFOMCは1月31日に終了します

1月20日からはブラックアウト期間となって要人発言が無くなってしまうわけですが、これから1週間はその前の最後の1週間となります

金融市場が非常に強くFRBの利下げ観測を折り込みに行っていることから、FRBがその観測を否定するような発言を出してくる可能性もありますし、これから1週間に関しては要人発言が通常の週よりも相場に強くバイアスをかけることで、方向感の変化やボラティリティの上昇が起こるかもしれません

これから1週間はかなり難しい相場展開になるかと思いますので、不意の要人発言にもご注意ください

それでは今週もご覧いただきありがとうございました

土曜日のしーさんの週間ドル円予想は以上です

【インジケーターの基本設定(変更する場合もありますのであくまで参考です)】
・単純移動平均線
5・25・75・200日
・ボリンジャーバンド
期間9・乗数(1)2(2)1
・エンベロープ
期間20・乗数1.5
・MACD
期間12・長期26・シグナル9
・DMI
DI14・ADX14・ADXR14
・RSI
期間14・シグナル9
・一目均衡表
転換9・基準線26・先行スパン(1)26(2)52・遅行スパン26

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