【ドル円の予想】アメリカの政府機関一部閉鎖は円高ドル安要因も、あくまで影響は一時的?【週間ドル円予想 2023/10/2~】

ドル円の週間予想

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【ドル円の予想】アメリカの政府機関一部閉鎖は円高ドル安要因も、あくまで影響は一時的?【週間ドル円予想 2023/10/2~】
アメリカの政府機関一部閉鎖が現実味を帯びることで、リスク回避の円高ドル安バイアスがかかる可能性がありそうです。ここまでの一貫した円安推移は小休止となりそうで、一旦円高方向へ調整に入るかもしれません。ただそこから強い円高になるのかというと、そ...

ドル円相場の予想と注意ポイント

チャートではボリンジャーバンドとエンベロープと一目均衡表を表示しています

これから1週間のドル円相場の予想は横ばい、予想値幅は147円90銭から150円00銭です

予想値幅下限はエンベロープ中央線の価格を、上限は節目の価格を目処に設定、ボリンジャーバンド中央線周辺を横ばい気味に推移する展開を予想します

ここ1週間のドル円相場の値動きですが、月曜日はアメリカでの金融引き締めが長期化するとの見方から米長期金利が上昇、日米金利差の拡大観測を背景に円売りドル買いが進み円安、火曜日はFRBの金融引き締め長期化観測で米長期金利が上昇、発表された米新築住宅販売件数が市場予想を下回ったことで米長期金利が低下したことや持ち高調整の円買い、日本政府・日銀による為替介入も意識される形で小幅に円安、水曜日は米金融引き締めの長期間を見込んだ債券売りが続き米長期金利は上昇し円安、木曜日はアメリカの長期金利が2007年10月以来の高水準を付けた後に反落、日米金利差縮小観測や日本政府・日銀による為替介入が意識され円が買い戻され円高、金曜日はアメリカで発表された個人消費支出は7月から伸びが鈍化しインフレが落ち着くとの見方から円買いドル売りが入る場面はあったものの、アメリカの金融引き締め長期化観測は根強く円安推移して週の取引を終えました

前回は緩やかに円安推移を継続する展開を予想しましたが、全体としてはそのような推移だった印象ではありますが、前半に強めに上昇し後半に横ばいというのが正解だったかなといった印象です

方向感としては円安推移が継続しつつも、日本政府・日銀による為替介入への警戒感もあって、強い円安推移が発生しにくい状態が続いていると判断していますので、今後も基本的には同様のバイアスがかかり続ける展開を想定して予想を行っていきたいと考えています

これから1週間の主なイベントですが、月曜日の日銀短観は強弱入り混じりますが日銀の金融政策に大きな影響を与えるほどのものは無いとの判断からニュートラル予想、アメリカの製造業購買担当者景気指数の改定値は市場予想では変わらずの見通しですのでニュートラル予想、ISM製造業景況指数は前回より強くなる見通しでドル高バイアス予想です

同日にパウエルFRB議長の発言がある予定ですが、これまでの金融政策から大きな転換があるとは考えていないことからどちらかというとタカ派でドル高バイアス予想です

火曜日にアメリカで発表される雇用動態調査は市場予想が出ていませんが、このところ注目される経済指標ですので前回発表から上振れたらドル高、下振れたらドル安バイアス予想です

水曜日にアメリカで発表されるADP雇用統計は鈍化見通しでドル安バイアス予想、ISM非製造業景況指数も鈍化見通しでドル安バイアス予想です

金曜日にアメリカで発表される雇用統計ですが、市場予想の内容がかなり複雑です

非農業部門雇用者数変化は鈍化見通しでドル安バイアス、失業率と平均時給は改善見通しでドル高バイアス予想です

市場予想の内容から大きく乖離したものに焦点が当たりバイアスがかかる可能性もあるのですが、今年に入ってから失業率は3.4%から3.8%で横ばい気味に推移、平均時給も0.2%から0.5%の範囲で市場予想の0.3%ならそこまで大きな数字でもなく、それに比べると非農業部門雇用者数変化の減少傾向は続いていますので、結果が市場予想通りの内容であればドル安バイアスの方が強いのではと考えています

ただ非農業部門雇用者数変化に関しては、前回の結果18.7万人に対して16.0万人と減少しているように見えますが、前回の改定値15.7万人に対しては増加している点には注意したいところです

これ以外には、火曜日のオーストラリア、水曜日のポーランドとニュージーランドの中央銀行による政策金利の発表もありますのでご注意ください

また次の週の月曜日は日本市場がスポーツの日で休場、アメリカ市場は株式市場などに関しては開いていますが、債券市場がコロンブス・デーで休場となりますのでご注意ください

週内の材料としてもう1つ気を付けておきたいのが、アメリカでの政府機関の一部閉鎖が行われるという問題です

予想をしている段階ではつなぎ予算案が否決されたことで、10月1日以降に政府機関が閉鎖される可能性が高まっています

これによって週内の重要な雇用関連の指標である雇用動態調査や雇用統計は発表が後ずれする可能性が出てきています

FRB自体は閉鎖されることはありませんが、週末の雇用統計の発表が行われない場合は金融政策の判断を行う際の重要な経済指標が発表されないことで、金融政策の判断が先送りされる可能性もありますので、この点もドル売り要因になる可能性があります

またこれまで米国債の格下げをS&Pは2011年に、フィッチは今年8月に行っていますが、ムーディーズは最上位を維持している状態です

そのムーディーズも今回の政府機関閉鎖に絡んで、仮に閉鎖期間が長くなった場合には格下げをする可能性があるのではという報道も出始めていますので、実際に格下げが行われないかにも注意が必要だと思います

長期的にはアメリカ経済にはGDPの押し下げ要因になる可能性がありますし、これらは基本的に円高ドル安バイアスと考えていいのではと思います

逆につなぎ予算案が可決された場合には、反対方向の円安ドル高バイアスが一時的に強めにかかる可能性がある点にもご注意いただければと思います

チャートのテクニカルでは、月曜日から一貫して強い円安推移を継続、ボリンジャーバンド上限を押し広げるバンドウォークを見せながらエンベロープ上限に接触する手前まで上昇しました

木曜日に反落することで強い円安推移がいったん終了し、金曜日にはボリンジャーバンド中央線まで下げ幅を拡大、ただ行ってこいの展開で横ばい気味の推移となっています

依然としてボリンジャーバンド中央線を下回らない推移が継続していて、相場の方向感としては円安基調が続いていると判断しています

最近のドル円相場は、ボリンジャーバンド中央線の上を維持しながら強い円安推移を継続、弱い調整をする際にはエンベロープ中央線に接近し、その周辺で切り返して再度円安推移へと戻るという推移を繰り返しています

円高方向へ強く調整する際には、エンベロープ中央線を強い勢いで下抜けることが多く、ショック的な推移が発生しないと円高方向へは触れにくくなっている印象です

今のところ強い下落方向への推移は見られない状態での推移が続いていますので、円安基調は今後も続く可能性がある点には注意が必要だと考えています

単純移動平均線で考えても全体的に上向きですし、金曜日の推移でも5日単純移動平均線を上回った推移を継続しています

今のところ相場が下落方向へと崩れる兆候が表れていないと判断しています

インジケーターではADXは24台を上昇推移、現在はトレンド相場だと判断しています

ただ木曜日から金曜日にかけてADXは下落推移をしていて、どちらかというと横ばい気味に変化し始めているかもしれない点には注意が必要だと考えています

MACDはMACDシグナルの上を横ばい気味に推移、乖離幅は大きくは広がらない状態での推移が続いています

上昇トレンド相場には入っている可能性があるだろうと判断しているものの、そこまで強い推移にもなっていないといった印象です

今のところは緩やかな上昇トレンド相場といった感じですが、材料があれば強い円安推移が発生しかねない状況ではあると思います

RSIはRSIシグナルの上を横ばい気味に推移、現在は66台と高水準での推移を継続しています

ADXが横ばい気味であることを考えるとRSIの推移も無視はできません

高水準であることからいったんは円高方向への推移が出てもおかしくないのですが、下落したとしても60程度までで、基本的には円安推移が継続してしまう8月中旬からの推移と同じような傾向が続くのではと考えています

今のところRSIからも強い反落が起こるような兆候はないと判断しています

テクニカル的に考えると、ボリンジャーバンド上限を押し広げるバンドウォークからいったん離れたため、数営業日は横ばい気味の推移へと入る可能性があるのではと考えています

ただボリンジャーバンド中央線を下抜けるような推移には発展しておらず、緩やかながらも円安推移は継続してしまいやすい環境なのではと判断しています

アメリカの政府機関の一部閉鎖という悪材料があり、リスク回避を行う形での円高ドル安が発生する可能性はあるものの、相場が下落方向へと強く反転する可能性が高まるエンベロープ中央線の下抜けまでは、金曜日の終値からは1円80銭ほどの値幅があります

この値幅を一気に埋めるほどの強烈な円高推移が発生した場合にはそこからの強い調整を意識しなければならないとは思いますが、金曜日までの推移ではそのような雰囲気は感じられません

全体的には日米の金融政策の違いによる円安推移を継続する中で、日本政府・日銀による為替介入やアメリカでの政府機関閉鎖懸念などによって円高方向へのバイアスがかかり、全体的には横ばい気味に推移する展開になるのではと予想しました

以上のことからこれから1週間のドル円相場は、ボリンジャーバンド中央線周辺を横ばい気味に推移する展開を予想します

ここからは予想外の動きをした時に注意していただきたいポイントです

上昇方向は150円00銭の上抜けです

予想値幅上限と同じ価格です

ここ数日の鈴木財務大臣の発言を確認してみると、明確な防衛ラインは無いという発言を繰り返しています

そのため150円を超えたからといって介入が即入ると考えない方が良さそうです

一方で相場展開としては150円という節目を上抜けた場合には、ボラティリティを伴った円安推移が発生する可能性があると考えていますので、この際には大きな変動幅という面で為替介入の条件に引っかかってくる可能性が出てくるのではと警戒しています

イメージとしては緩やかに150円を突破、その後も値動きとしては安定していてボラティリティが低いままであれば為替介入なしでさらに円安推移へ、150円を上抜けた後に一気に強い円安推移が発生した場合には、為替介入が入るといった感じです

日中の値動きでは1円であればぎりぎり許容範囲内、2円だと恐らく為替介入がるのではと予想しています

また日中の値動きだけではなく、数営業日連続して強めの円安推移が発生した場合にも為替介入の可能性はあると考えています

今のタイミングで150円を超えてくると、どこで介入があってもおかしくないと思いますので、150円の上抜けを上昇方向の注意ポイントに設定したいと思います

下落方向は147円90銭の強い下抜けです

こちらも予想値幅下限と同じ価格です

先ほども申し上げましたが、ドル円相場はエンベロープ中央線を下支えに円安推移を継続する傾向があり、エンベロープ中央線を一気に下抜けた場合には強い円高方向への調整を見せることが多くあります

今年の3月や7月の調整がそれにあたります

強い調整に入る場合にはエンベロープ下限を下抜けるほどの下落を見せますので、現在の水準で考えると146円は軽く下回ると考えられます

ドル円相場はエンベロープ中央線を強く下抜けて調整に入る場合、かなりダイナミックな値動きを見せることが多いですので、147円90銭の強い下抜けを下落方向の注意ポイントに設定したいと思います

あとがき

ドル円相場の基本的な相場の方向感は緩やかな円安という考え方に変化はありません

鈴木財務大臣の発言は以前と同様に変動幅が焦点という内容にとどまっていて、緩やかな円安であれば今のところは受け入れる可能性があるのかもしれません

今後も150円を上抜けた場合などには、これらの発言に微妙な変化がないかには注意が必要だと思います

現在でもかなりニュアンスを微調整している印象がありますので、鈴木財務大臣や神田財務官の発言には注意が必要だと思います

直近ではアメリカの政府機関の一部閉鎖や、それに伴う米国債の格下げ観測は、ドルにとってはネガティブな材料であることは確かで、ドル円相場には一時的に円高ドル安バイアスがかかる可能性が高まっていると思います

ただ政府機関の閉鎖はあくまで一時的なものとなるでしょうし、ドル円の調整もエンベロープ中央線を下抜けるような強いものになるとは考えていません

むしろ怖いのは悪材料が消化された後の反動で、そこでは一旦強い円安ドル高推移が発生する可能性があります

そのタイミングでボラティリティの高まりと150円の上抜けなどが同時に発生してしまえば、恐らくそこで為替介入が行われるかなと警戒しています

ただこれらに関してはいつどのタイミングで起こるのかを予想することは困難で、先に値動きをイメージしておいたとしても、事が起こった後に対応するしかないかと思いますが、為替介入の一時的なバイアスは5円程度の円高推移と考えられますので、ポジションをとる場合には高いボラティリティでロスカットに合わないように調整して対応していただければと思います

それでは今週もご覧いただきありがとうございました

土曜日のしーさんの週間ドル円予想は以上です

【インジケーターの基本設定(変更する場合もありますのであくまで参考です)】
・単純移動平均線
5・25・75・200日
・一目均衡表
転換9・基準線26・先行スパン(1)26(2)52・遅行スパン26
・ボリンジャーバンド
期間9・乗数(1)2(2)1
・エンベロープ
期間20・乗数1.5
・MACD
期間12・長期26・シグナル9
・DMI
DI14・ADX14・ADXR14
・RSI
期間14・シグナル9

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