ディスプレイの応答速度とリフレッシュレート
ここでは、ディスプレイの性能を比較するときに出てくる応答速度とリフレッシュレートに関してのお話をしたいと思います。
リフレッシュレートは垂直走査周波数と書いてあったりもします。
ディスプレイの表示能力を比べようとすると、この2つの言葉を目にすると思います。
応答速度は速い(数字が小さい)方が、リフレッシュレートは高い(数字が大きい)方が、性能が高いディスプレイと考えて良いと思います。
もしあなたがいくつかのディスプレイの候補がすでに決まっていて、どちらのディスプレイにしようか悩んでいる場合で他の項目の比較がほぼ互角なら、応答速度とリフレッシュレートの性能が高いディスプレイを選択すれば、基本的には大丈夫です。
ですが、もしもっと詳しい話をと思われたのなら、すこし長くなるかもしれませんがここからのお話にお付き合いください。
同じような用途に重要視される2つの性能
応答速度とリフレッシュレート、普通であれば別々にご説明すればよいのですが、ここで同時に説明するのはなぜだろうと思われるかもしれません。
実は、この2つは同じような用途の範囲で重要視される内容なのです。
そのため、どちらがどのような話なのか混同してしまう事もあるのではと思い同時にここでご説明した方が良いのではないかと思ったわけです。
では、さっそくですが応答速度とリフレッシュレートのご説明を簡単にさせていただきます。
応答速度
ディスプレイの色がどのくらいの速さで変わることができるのかを表示しています。
単位はmsで表示されていて、これは1/1,000秒、1,000msで1秒と同じ時間になります。
応答速度が早ければ早いほど、色の急激な変化に素早く対応できますので、動画やゲームなどをにじみが少ない画像で表示することができます。
逆に応答速度が遅いとどうなるかというと、画像の変化にとても弱くなります。
例えば野球やサッカーのボールが右から左へ速い速度で動いたときなどに、ボールの輪郭がはっきりしなくなってにじんだように見えたりします。
これを防ぐためには、応答速度が速い必要があります。
動きの速いゲームなどでも重要視されます。
リフレッシュレート
ディスプレイの表示を1秒間に何回表示しなおすかを表示しています。
単位はHzで、数が大きくなればなるほど回数が多くなります。
リフレッシュレートが高ければ高いほど、画像の変更速度がはやくなりますので、動画やゲームなどを滑らかな動きで表示することができます。
リフレッシュレートが低いと、動きが早い動画やゲームを見るとカクカクした動きになってしまいます。
これを防ぐためには、リフレッシュレートが高い必要があります。
動きの速いゲームなどでも重要視されます。
どちらも、動きの速い表示に影響する内容だと言うことになります。
そのため、ゲームや動画のように動きの速い画像を表示したいと思うと、ディスプレイのこの2つの性能がどの程度なのかが重要視されます。
では、どちらの性能を重視して選んだら良いのでしょうか?
応答速度とリフレッシュレートのどちらが重要なのか
では実際のところ、ディスプレイを選ぶ時はどっちの性能を重視したら良いのかという話になるかと思います。
正直なところどちらも重要ですが、私はバランスが重要なのではと思います。
いきなりですが、人間の目には時間分解能と言うものがあります。
これはどの程度の時間内の変化なら人間は感じ取れる能力があるのかと言うことで、例えば明るい点をあなたが見ているとき、その点が光ったままなのか、それとも点滅しているのかを見分けられるかどうかの限界です。
これが大体50msから100msと言われています。
周波数に直すと20Hzから10Hzです。
極端な話、人間の目はこの程度の時間分解能しかもちませんので、ディスプレイにこれ以上の性能はいらないと言う考え方もできます。
しかし実際にディスプレイに表示してみると、人間が表示の変化を滑らかに感じるのはリフレッシュレートが60Hz程度で、これは16.6ms程度になります。
そして、ゲームを頻繁に楽しむプレーヤーからは、リフレッシュレートが120Hzと60Hzのディスプレイの描画の差は歴然であると言う話もよく聞きますし、私自身はディスプレイを60Hzで使用しているのですが、身近な人間からも同様の話を聞きます。
そして、120Hzでリフレッシュレートを考えるのなら、中間階調の応答速度は遅くても8ms程度は欲しいと考えています。
普通に使用するなら60~75Hzのリフレッシュレートの性能がある、ゲームを楽しむなら120Hz以上のリフレッシュレートと中間階調の応答速度が8ms以下の性能を持つディスプレイが良いのではというのが、今のところの私の個人的な結論ではあります。
次は、走査周波数のお話から、応答速度に関してのもっと詳しいお話をさせていただこうと思います。
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