ディスプレイの輝度とコントラスト

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ディスプレイの輝度とコントラスト

あなたはどのような用途にディスプレイを使う予定ですか?

文章を読んだりネットで調べ物をしたりという用途に使うディスプレイなら、輝度はほどほどに、コントラストと拡張コントラストは高ければ高いほど良いでしょう。

HDR対応の映像を見るのなら、輝度もコントラストと拡張コントラストも高ければ高いほど良いでしょう。

ただし、こだわりを持つと価格はどんどん高くなります。

特に、輝度とコントラストにこだわる場合、高性能なディスプレイを求めれば求めるほど高価になる傾向があります。

そんな輝度とコントラスト、ちょっとどんなものなのかをお話させていただきたいと思います。

輝度ってなに?

画面の明るさを表していて、ブライトネスとも呼ばれます。

単位はcd/m²で表示されて、1cdは普通サイズのロウソク1本の明るさです。

数字が大きくなるほど明るくなり、明るいほど輝度が高いと言われます。

ディスプレイの輝度を高くすると、ディスプレイに表示される白い部分だけではなく黒い部分も明るくなってしまう傾向があります。

ディスプレイに適した輝度は、ディスプレイを使用する環境やその人の感じ方によってちょうど良い明るさが違うので、一概にこれが良いとは言いにくいです。

一般的には、輝度は高目より低目に設定した方が、目が疲れにくい傾向がありますので、自分で使っていくうちにちょうど良い輝度を探すのがベストだと思います。

ディスプレイが輝度を高くできるメリットは、明るい場所や離れた場所でもディスプレイに表示されている内容を問題なく読めるようになる事と、HDRに対応したディスプレイを作ることができるようになったことです。

パソコンにディスプレイを使用する場合、ほとんどはディスプレイまでの距離が1m以内なので、ディスプレイの輝度を抑えて使用しないと頭痛に悩まされたりしてしまいます。

ちなみに、私はディスプレイまでの距離が70cm程度と少し離れ気味ではあるのですが、それでも輝度は抑えて使用しています。

パソコンで文章を読むような用途で長時間連続して使用するのなら、高輝度のディスプレイを買う場合は最低輝度の設定がどこまでできるのかにも気を付けた方が良いです。

主にテレビと同じような使い方をするのなら、最高輝度の高いHDRに対応した製品にした方が良いと思います。

テレビなどの映像は高めの輝度で見るように作られていますし、HDRが今後普及した場合、対応したディスプレイであればきれいな動画を視聴することができるはずです。

また、HDRに対応していないディスプレイを高輝度に調整しようとするときに、低品質な製品の場合はガンマカーブの調整がしっかりされていないため青みがかった映像になってしまう事があるそうなので注意が必要です。

(ガンマカーブは、カメラで撮影した映像を人が直接見た時のような自然な雰囲気にするための補正カーブの事です)

これは実際にそのディスプレイを見て確認するか、口コミなどで確認するくらいしか対策がありません。

あまりに高輝度な低価格商品には、そのような難がある場合も気に留めておいた方が無難なようです。

私自身はそこまで高輝度なディスプレイにこだわって購入したことがありませんので、実体験では感じたことがありません。

ここで、ちょっとSDRとHDRの話に関して補足をしておこうと思います。

HDRとSDR

SDR(スタンダードダイナミックレンジ)は一般的なディスプレイに用いられている方式で、ダイナミックレンジが10³あります。

これに対して、HDR(ハイダイナミックレンジ)はここ数年で登場した方式で、SDRよりダイナミックレンジが広く10⁵あります。

その差は100倍です。

なぜHDR対応のディスプレイが登場したのかというと、これは今までのSDRでは白飛びや黒つぶれが起こってしまう場面でも、きれいに表現できるようにしたかったからです。

いままでのディスプレイでは輝度がそこまで高くで設定できなかったので、実現できる範囲で美しい映像を表現しようとしたのがSDRで、ディスプレイの輝度を高く設定できるようになってきたのでならばもっと美しく表現しようと言うのがHDRです。

どのような違いがあるのかというと、例えば、ディスプレイで青空と風景を表現したい場合、青空をきれいに映そうとすると風景が暗くなってしまい日陰などは黒つぶれを起こしてしまいますし、逆に風景に明るさを合わせれば日陰に何があるのかは表現できますがきれいだった青空は白飛びして白いだけの空になってしまいます。

この、黒つぶれと白飛びが起こる限界幅をダイナミックレンジと呼びますが、今まで(スタンダード)のダイナミックレンジをもっと広げたので、ハイダイナミックレンジと呼ばれるわけです。

ちょっとここで、私たちの生活する明るさの範囲と、ディスプレイの表現できる明るさの範囲を比べてみましょう。

ダイナミックレンジの説明図

上の図は大まかな明るさの範囲だと思ってください。

ロウソクの明るさを中心に太陽の明るさ、星空の暗さまで広がっています。

まず、自然環境の明るさを基準に考えてみると、人間は目の瞳を調整することで夜空から太陽光までのかなり広範囲を見ることができます。

そしてすごいのが、太陽光の下でも日陰に何があるかわかってしまうほどダイナミックレンジが無茶苦茶広いんです。

これに比べて、映像を撮影するカメラは、人間の眼のダイナミックレンジほど広くはなく、それを映すディスプレイはさらに狭くなっています。

これに対して、HDRディスプレイは、カメラで撮影した映像を表現できる画質まで追いついてきたとも言えます。

次にコントラストのお話をしようと思います。

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