【ドル円】FOMCを控えたブラックアウト期間前の1週間、引き続き要人発言には要警戒。ECBの利下げを見据えてFedWatchToolの利下げ確率の変動にも注目中【週間ドル円予想 2024/5/27~】

ドル円の週間予想

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【ドル円】FOMCを控えたブラックアウト期間前の1週間、引き続き要人発言には要警戒。ECBの利下げを見据えてFedWatchToolの利下げ確率の変動にも注目中【週間ドル円予想 2024/5/27~】
アメリカで予定されている経済指標の発表内容は市場予想では全体的に同じ方向性を向いている模様です。日米とは別に気になるのがECBの動向で、こちらは6月6日のECB理事会で利下げを行う可能性が高まっています。ECBの利下げ前後にドル円相場にどの...

ドル円相場の予想と注意ポイント

ドル円相場の予想値幅

これから1週間のドル円相場の予想は横ばい、予想値幅は155円55銭から157円89銭です
予想値幅下限はエンベロープ中央線の価格を、上限はエンベロープ上限の価格を目処に設定、横ばい気味ながらもボリンジャーバンド中央線に向かって調整するような推移を見せる展開を予想します

ドル円相場のここ1週間の値動き

ここ1週間のドル円相場の値動きですが、月曜日はFRBの高官が相次いで利下げ転換に慎重な認識を示したことを受け米長期金利が上昇し円安、火曜日はFRBのウォラー理事が講演で追加利上げは恐らく必要ないと述べたことから米長期金利が低下、ただ金融緩和を支持するには数か月分の良い物価指標を見る必要があるとも述べたことで円の買いは限られる形で円安、水曜日はFOMC議事要旨では参加者が根強いインフレ圧力を背景に現在の政策金利を長く維持する可能性を議論していたことが分かりFRBの利下げ観測が後退し米長期金利は上昇し円安、木曜日は発表された米購買担当者景気指数が市場予想を上回り前週分新規失業保険申請件数も前週から減少と好調な結果だったことからFRBの利下げ時期後退の見方が広がり米長期金利は上昇し円安、金曜日は発表されたミシガン大学消費者態度指数の確報値では1年先の予想インフレ率が速報値の3.5%から3.3%へと下方修正され過度なインフレ懸念が和らいだことで米長期金利が低下し前日と変わらずの推移で週の取引を終えました

前回は週前半は円安推移を継続し後半にかけ上昇の勢いが弱まる展開を予想しました
実際には火曜日と金曜日に上昇が弱まる場面はあったものの円安推移が止まらなかった印象でした
FRBの要人発言が基本タカ派なのは想定していた通りではありましたがそれも一本調子ではないようですし、経済指標の内容に関しても若干弱い傾向が出ると考えていましたが逆に強い内容が出るなどかなり不安定な状況でした
要人発言に関してはこれまでと同じようにどちらかというとタカ派寄りの内容を想定したいと思いますが、経済指標の見通しに関しては前回の弱い内容が出やすいという考え方から市場予想通りの内容を想定した考え方に修正したいと思います
ただこれから1週間の経済指標の発表内容は方向感がそろっている印象ではあります

これから1週間の主なイベント

これから1週間の主なイベントですがアメリカで発表される経済指標の市場予想は軟調なものが多い見通しで、全体的にドル安円高バイアスがかかると予想しています
今のところ市場予想が出ている火曜日の消費者信頼感指数、木曜日の四半期GDPの改定値と住宅販売保留指数、金曜日の個人所得と個人消費支出の総合前月比は鈍化見通しで、これらはドル安円高バイアス予想です
また月曜日はアメリカ市場が休場となりますのでご注意ください
FOMCのスケジュールに関してですが、次回は6月11日から12日となっています
そのためこれから1週間の間は要人発言が出て来なくなるブラックアウト期間前の週となりますので、引き続き要人発言にもご注意いただければと思います

チャートのテクニカルでは日足はボリンジャーバンド中央線の上での推移に終始していて上昇推移が転換する兆候が今のところありません
エンベロープ中央線が下向きになっている点は上昇の勢いの変化を感じさせますが、こちらも急激な相場の調整をうかがわせるようなものでは無いだろうと判断しています
このまま上昇した場合には多少の上抜けはあるかもしれませんが、エンベロープ上限への接触周辺あたりが高値目処になるのではと考えています

ドル円相場の単純移動平均線とDMI

単純移動平均線では日足は5日単純移動平均線の上での推移に終始していて、調整を行いそうな兆候がありません
直近の調整でも25日単純移動平均線を下支えに反発していますので、円安推移が崩れるような推移では無いと考えています
仮に調整に入ったとしても日中の値動きで多少下抜けることはあっても、終値基準では25日単純移動平均線付近で下げ止まるのではと考えています
単純移動平均線は全体的に上昇推移していて、こちらも調整を始めそうな兆候はないと判断しています

DMIではADXは23台を下落推移、現在は相場の方向感が失われている状態だと判断しています

ドル円相場のRSIとMACD

RSIはRSIシグナルの上を横ばい推移、61台と若干過熱感が出てきています
調整を見せた場合にはRSIシグナルへの接触を行う可能性が考えられると思いますが、RSIシグナルも上昇推移へと切り替わっていますので強い下落材料が無ければRSIがRSIシグナルを強く下抜けるような推移にはならないのではと予想しています

MACDはMACDシグナルの上を上昇推移、MACDシグナルは下向きではありますが緩やかな角度での推移となっていて相場の方向感に関してのシグナルは特に出していないものと考えています

ドル円相場の円安方向への推移は依然として続いているものと判断しています
現在のドル円相場は方向感が失われている状態だと判断していますので、上昇の勢いは今までとは異なりもう少し緩やかなものに変化するのではと考えています
強い下押し材料が無ければ調整してもボリンジャーバンド中央線まで、上昇方向ではエンベロープ上限あたりまでが想定されるといった感じです
相場全体の方向感は円安推移であることに変わりはありませんが、週内に予定されている経済指標の発表内容は市場予想通りであればドル安円高バイアスがかかる見通しですので、上昇の勢いが弱まるかもしくは若干の調整が入るのではと考えました
以上のことからこれから1週間のドル円相場は、横ばい気味ながらもボリンジャーバンド中央線に向かって調整するような推移を見せる展開を予想します

ここからは予想外の動きをした時に注意していただきたいポイントです

上昇方向は157円89銭の終値基準での上抜けです
予想値幅上限と同じ価格を目処に設定しています
この価格を終値基準で上抜けてくる場合は4月26日以来の円安水準となります
予想とは異なり円安推移は止まらず再度160円を試す展開に入る可能性が出てくると思います
週内に発表される経済指標の市場予想を考えるとここまで強い展開が続くとは考えていませんがドル円相場は一方向に動き始めると止まらないことがありますので警戒が必要な推移だと考えています
もう1つ注意したいのが為替介入の危険性です
前回の介入から一か月が過ぎていますので、相場のボラティリティが高い場合にはそろそろ再度の介入があってもおかしくありません
価格帯では決められないものではありますが、週内であれば160円を超えるような推移に対しては行われる可能性があると警戒してもいいかもしれないと考えています
157円89銭の終値基準での上抜けはそのような勢いのある上昇推移に入りかねない推移だと考えていますので、ここを上昇方向の注意ポイントに設定したいと思います

下落方向は155円55銭の終値基準での下抜けです
予想値幅下限と同じ価格を目処に設定しています
急激な調整が起こった場合には5月15日のように終値基準での下抜けを見せる可能性はあるかもしれませんが、その際の推移でもエンベロープ中央線は比較的強く下抜けていましたが、25日単純移動平均線からはそこまで強く乖離していませんでした
金曜日までの推移でエンベロープ中央線と25日単純移動平均線はほぼ同じ価格帯を推移していますので、今回の予想でのエンベロープ中央線下抜けは25日単純移動平均線の下抜けにも該当する推移となる可能性があります
ドル円相場の上昇が弱まっているという判断をしてはいるものの、円高方向への推移へと切り返すような材料は今のところ見当たらないと判断していますので、今回の予想の調整もそこまで強いものにはならないだろうと考えていますが、テクニカル的には今まで下支えとなっていたエンベロープ中央線や25日単純移動平均線の下抜けを見せると強い調整に入る可能性が考えられるかと思います
その場合でも75日単純移動平均線が下支えとして機能する可能性はあるのですが、日数をかけて最終的には154円を下抜けてしまうくらいの値幅は伴う可能性が考えられます
そのような推移が発生してしまいかねない初動として、ここを下落方向の注意ポイントに設定したいと思います

あとがき

月曜日に関してはアメリカ市場が休場ですのであまり値動きは無いかもしれません
火曜日以降にはFOMCメンバーからの発言が始まりますのでそのたびにドル高円安バイアスがかからないかに注意が必要だと思いますが、予定されている経済指標の内容は弱い見通しですので極端な円安推移は見せないだろうと予想しています
ドル円以外で為替の材料となりそうな話題にECBの利下げがありますが、これに関してはどうも6月にあると考えてよさそうです
ECB理事会の日程は6月6日ですのでFRBや日銀よりも先に金融政策を発表します
ECBが利下げを行うことでドル高ユーロ安のバイアスがかかると考えていますが、ドル円相場への影響は判断が難しいところです
ECBの利下げが行われる際にFRBの利下げも意識される場合は円高バイアスがかかるかもしれませんが、そうでなければニュートラルといった感じになるかなと考えていますが、ECB理事会までの間にFRBの利下げ観測がどの程度織り込まれているのかによって反応が変わりそうです

Fed Watch Tool での利上げ確率

現在市場が折り込んでいるFRBの利下げ確率は、9月か11月に1回目の利下げが行われるのではと考えられている模様です
前回の予想時には9月と12月に利下げを折り込みに行っていましたが、利下げ確率が8割を超えている水準を基準に考えると、11月と3月の2か所の確率が高くなっています
この辺りも利下げ観測が後退しています
現在の水準では年内には1回しか利下げが無く、それも連続的では無いという内容です
これがECBの利下げが実際に行われる前後にどのような折り込みに変化しているのかによってドル円にも異なるバイアスがかかる可能性があるといった感じです
具体的にはFRBの最初の利下げ時期が9月から11月の状態で推移するようであればECBの利下げによるドル円相場へのバイアスはニュートラル、ここから早期利下げを折り込みに行った場合、例えば7月利下げなどの観測が強まればECBの利下げ後にはその修正で円安バイアス、逆に利下げ観測が後退しすぎていた場合、12月からの利下げ開始などがこれに該当すると思いますが、その場合にはECBの利下げ後に円高バイアスがかかるといった感じです
これから1週間に関してはECBの利下げ前の週となるものと考えていますので、週末までのFed Watch Toolの変動がどのようなものになるのかにも注目した方が良いかもしれません

それでは今週もご覧いただきありがとうございました
土曜日のしーさんの週間ドル円予想は以上です

【インジケーターの基本設定(変更する場合もありますのであくまで参考です)】
・単純移動平均線
5・25・75・100・200日
・ボリンジャーバンド
期間9・乗数(1)2(2)1
・エンベロープ
期間20・乗数1.5
・MACD
期間12・長期26・シグナル9
・DMI
DI14・ADX14・ADXR14
・RSI
期間14・シグナル9
・一目均衡表
転換9・基準線26・先行スパン(1)26(2)52・遅行スパン26

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