【ドル円】後退する日銀の利上げ観測もFRBの金融政策観測からのドル円へのバイアスは円高【週間ドル円予想 2024/3/4~】

ドル円の週間予想

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【ドル円】後退する日銀の利上げ観測もFRBの金融政策観測からのドル円へのバイアスは円高【週間ドル円予想 2024/3/4~】
日銀の3月利上げ観測が高田審議委員の発言から高まりましたが、G20での植田日銀総裁の発言がそれを打ち消し日本からの円高バイアスが無くなってしまいました。一方アメリカで発表されている経済指標の内容は軟調気味なものが多く、FRBの金融引き締め長...

ドル円相場の予想と注意ポイント

ドル円の予想値幅

チャートではボリンジャーバンドとエンベロープと一目均衡表を表示しています

これから1週間のドル円相場の予想は円高、予想値幅は147円50銭から150円90銭です

予想値幅下限はエンベロープ下限の価格を、上限はボリンジャーバンド2σの価格を目処に設定、火曜日あたりからエンベロープ中央線の下抜けを見せて本格的な円高方向への調整へと入る展開を予想します

ドル円の1週間の推移

ここ1週間のドル円相場の値動きですが、月曜日は26日発表の2年物と5年物の米国債入札の結果を受け米債券売りが優勢となり米長期金利が上昇し円安、火曜日は発表された米耐久財受注が市場予想を下回り米景気減速懸念から米長期金利が上昇し円売りドル買いが進む面はあったもののリスク回避の円買いも入り円高、水曜日は翌日に米消費者物価指数の発表を控えて結果の上振れを警戒した円売りドル買いが優勢となり円安、木曜日は発表された米個人消費支出の伸び率が市場予想より上振れしなかったことで緩やかなインフレ鈍化が続いたと受け止められ日銀の高田審議委員のタカ派発言もあり円高、金曜日は植田日銀総裁がG20で金融政策の変更に慎重な姿勢を示したことで円が売られますが、アメリカで発表されたISM製造業景況指数が市場予想を下回ったことで米長期金利が低下したことから買い戻しが入る形で円安推移して週の取引を終えました

前回は横ばい推移を予想しました

次週の雇用統計をにらんだ形でボラティリティが低下するのではと予想していましたが、アメリカで発表された個人消費支出やISM製造業景況指数の弱い結果から米長期金利が低下、日本の金融政策の見通しの変化で相場へのバイアスがかかった面もありましたが雇用統計の発表を前に相場の方向感が決まった感があります

ここまでのところFRBの金融政策見通しへの変化とそれに伴う米長期金利の変動からドル円相場がバイアスを受けるという関連性には大きな変化がないと考えていますので、今後もこれまでと同様のロジックで予想したいと考えています

ドル円の今週の主なイベント

これから1週間の主なイベントですが、全体的に円高バイアスがかかりそうです

火曜日に日本で発表される東京都区部消費者物価指数は上昇見通しで円高バイアス予想です

アメリカで火曜日に発表されるISM非製造業景況指数と金曜日の雇用統計は弱い内容が出てくる見通しでドル安バイアス予想です

水曜日にアメリカで発表されるADP雇用統計に関しては強い内容が出てきそうでドル高バイアス予想、金曜日に日本で発表される貿易収支は円安バイアス予想ですが、夜にアメリカで発表される雇用統計のバイアスの方が強いだろうと考えています

予想として判断が難しいのが各国の中央銀行の金融政策へのスタンスです

水曜日と木曜日のパウエルFRB議長の発言、水曜日の米地区連銀経済報告、木曜日のECB政策金利発表後のラガルドECB総裁の定例記者会見には特に注意が必要だと考えていますが、ヨーロッパ経済が軟調気味であることからECBに関してはハト派寄り、アメリカの景気動向が底堅いことからFRBに関してはタカ派寄りの発言が出てこないかに警戒しています

チャートのテクニカルでは、水曜日まではボリンジャーバンド中央線を下支えにした推移を続けていましたが木曜日に一気に下落、エンベロープ中央線の下抜けも見せました

終値基準ではエンベロープ中央線の下抜けを見せていないため本格的な円高推移にこそなっていませんが、方向感としては円高推移が発生すると考えを切り替えた方が良いと判断しています

特に金曜日の推移は日銀の金融政策変更観測が後退したことによる円安がありましたが、これをほぼ打ち消すほどの円高バイアスがISM製造業景況指数の結果からかかっています

直近に横ばい推移を行うことでボリンジャーバンド2σが収束していますのでテクニカル的にもボラティリティが一気に高まる危険性があると考えられますので、月曜日以降にエンベロープ中央線の下抜けを本格的に見せるようであれば、強い円高推移の発生に備えた方が良いと判断しています

ドル円の単純移動平均線とDMI

単純移動平均線では木曜日の下落でも25日単純移動平均線を下支えにしていることから円安基調は崩れていませんが、金曜日には再度5日単純移動平均線の下抜けを見せていて、5日単純移動平均線自体も下向きになってしまっていて、この辺りは調整に入るシグナルである可能性があります

DMIではADXは下落推移、現在は相場の方向感が失われている状態だと判断しています

ドル円のRSIとMACD

RSIはRSIシグナルの下で50代後半まで下落してから反発、円安基調の推移を続けるのであればこの辺りで反発が入ってもおかしくない水準ではあります

これまでの推移や水準感から考えると緩やかな円安推移を継続する可能性を残してはいますが、可能性としては反発してもRSIシグナルに頭を抑えられて反落、下落を継続した場合には50接触辺りで自律反発を挟むとは思いますが、そこから再度強く上昇できるのかは判断できない状態だと思います

粘ったとしても横ばい、恐らく調整の下落への推移を見せる可能性が高いだろうと判断しました

MACDはMACDシグナルの下を下落推移、乖離幅の拡大を続けています

調整に入っている状態ではありますが、相場の転換などを示すようなシグナルは特段出ていないものと判断しています

テクニカル的にはもう少し下落したところから円高推移の予想をしたいタイミングではありますが、アメリカでこれまでに発表されている経済指標の内容や今後発表されるものの市場予想を加味すると、週内には米長期金利低下に伴うドル安円高バイアスがかかる見通しです

そこで下押された場合にはテクニカルに関してもある程度本格的な調整に入るというシグナルが点灯するだろうと判断しました

またブラックアウト期間前の1週間であり、相場の転換点であった場合にはボラティリティがかなり高まる可能性が考えられるため、円高方向への予想値幅はかなり大きく設定したいと思います

以上のことからこれから1週間のドル円相場は、火曜日あたりからエンベロープ中央線の下抜けを見せて本格的な円高方向への調整へと入る展開を予想します

ここからは予想外の動きをした時に注意していただきたいポイントです

上昇方向は152円00銭の上抜けです

2023年11月13日の高値の価格を目処に設定しています

今回の予想が外れた場合に想定される値動きは、エンベロープ中央線を下支えとした円安方向への推移継続というパターンです

この際に直近高値を上抜ける推移を見せた場合、かなり強い円安材料の発生によって一方的な円安推移へと相場展開が変化している可能性があります

そのまま強い円安推移が継続する可能性がある一方で政府・日銀による為替介入も警戒しなければならないと考えられますので、ここを上昇方向の注意ポイントに設定したいと思います

下落方向は145円90銭の下抜けです

2月1日の安値の価格を目処に設定しています

週内の推移としてはある程度強い円高推移が発生することには備えるべきだろうと考えていますが、ここまで強烈に下げるとボリンジャーバンド2σを押し広げる下落方向のバンドウォークに入っていることが想定できると思います

昨年11月から発生したようなかなり強い円高推移が発生しかねないと思いますし、下値目処の予想もかなり難しくなると考えられますので、ここを下落方向の注意ポイントに設定したいと思います

あとがき

日銀の金融政策の転換が3月になるのではという観測が高田審議委員の発言から高まりましたが、G20での植田日銀総裁の発言により打ち消された形となっています

これに関しては円安バイアスと考えていいと思います

ただ春闘での賃上げが確認された場合には利上げに動くという姿勢も示されたことで、利上げが行われないということではないという面もあります

一時的に織り込まれた早期利上げ観測が後退したことによる円高バイアスの打消しでの円安バイアスがかかったものの、週内に関しては日銀の金融政策からのバイアスはニュートラルになるだろうと考えています

一方でFRBの金融政策への観測に関しては、発表される経済指標が鈍化見通しや横ばいであることから利下げ観測が強まることで米長期金利が低下、ドル安円高バイアスがかかるものと予想しています

パウエルFRB議長の発言がどのようなものになるのかが不確定要素としてありますが、ここまで発表されている経済指標が極端に強かった印象もありませんので、もちろん警戒は必要だとは思いますが恐らく今までの発言から特段の変化は無いだろうと考えています

3月9日からはブラックアウト期間に入ることを考えると、予定としては把握していませんが他の連銀総裁の発言にも要注意だと思いますし、その都度相場のボラティリティが上昇する可能性を考慮するべきだと思います

これから1週間に関しては相場の方向感の変化に関しても注意が必要ですが、不意の材料によるボラティリティの上昇にもご注意いただければと考えています

それでは今週もご覧いただきありがとうございました

土曜日のしーさんの週間ドル円予想は以上です

【インジケーターの基本設定(変更する場合もありますのであくまで参考です)】
・単純移動平均線
5・25・75・200日
・ボリンジャーバンド
期間9・乗数(1)2(2)1
・エンベロープ
期間20・乗数1.5
・MACD
期間12・長期26・シグナル9
・DMI
DI14・ADX14・ADXR14
・RSI
期間14・シグナル9
・一目均衡表
転換9・基準線26・先行スパン(1)26(2)52・遅行スパン26

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