電源ユニットのケーブルとコネクタ

電源

電源ユニットのケーブルとコネクタ

電源ユニットには、パソコンで使う部品に電力を供給するためのケーブルがあり、その先には接続用のコネクタがあります。

各コネクタには使う相手が限定されているものもあり、決められたところに決められたコネクタを接続しなければなりません。

たまに似ている形状のコネクタがあって、間違ってつなぐことがありますが、そうすると電力の供給が足りなくてうまく動かないなんてことも起こります。

また、電源ユニットのケーブルには、直付けタイプとプラグインタイプがあり、プラグインタイプにもフルプラグインとセミプラグインがあります。

これにも、メリットとデメリットがありますので、順を追ってお話したいと思います。

では、まずは内容がシンプルなコネクタの直付けとプラグインに関してのお話からしたいと思います。

電源ユニットのケーブル

電源ユニットからは、パソコンに電力を供給するためのケーブルが出ています。

ケーブルの本数が多ければ多いほど拡張性は高くなり、たくさんの部品を使うことができます。

反面、多すぎて余分になったケーブルはパソコンケース内のエアフローを邪魔してしまい、様々な部品の冷却を妨げます。

そこで考えられたのがケーブルの取り外しができるようにしたプラグイン方式です。

では、両方のメリットとデメリットをちょっとお話します。

直付け

電源の一箇所から、ケーブルがまとまって直接出ています。

電源ユニット直付けタイプ

電源ユニット 直付けタイプ

ケーブルは電源ユニットの中で基盤に直に半田付けされていますので、かなり強い力を加えない限り外れると言うことはありません。

メリットは、コネクタを使うことによる電力損失やノイズの影響を考えなくてよいことと、

コネクタが半分抜けるなどの接続不良によるアクシデントがなくなることです。

デメリットは、必要・不必要にかかわらず、電源ユニットにあるすべてのケーブルがパソコンのケース内にありますので、エアフローには悪影響を与えます。

ただし、ケーブルの処理をケースの裏側に回すなどの処理をうまく行えれば、エアフローの問題を防ぐこともできます。

プラグイン

ケーブルが着脱可能な仕様、使わないケーブルを外しておくことでパソコンケース内のエアフローを良くすることができて、必要ならケーブルを増設できるので拡張性も備えています。

CPUとマザーボードへの電力供給用ケーブルが直付けになっているセミプラグインと、全てのケーブルが着脱できるフルプラグイン方式があります。

電源ユニットセミプラグインタイプ

電源ユニット セミプラグインタイプ

メリットは、必要のないケーブルを外しておけますので、パソコンケース内のエアフローを邪魔することなく、効率よく部品冷却が行えます。

デメリットは、コネクタを使用することによる様々なアクシデントと、電力損失とノイズ問題、そしてケーブル管理の面倒さです。

ただ、コネクタによる電力損失は正直それほど大きくはありませんし、ノイズに関してもマザーボード側でもノイズ対策を行うのが普通ですし、そういう意味ではどちらもそれほど気にする必要がある問題ではありません。

ケーブルの管理に関してちょっと厄介で、複数の電源ユニットを持っている場合、片方に使っているプラグインケーブルがもう1つに使える場合がありますが、そのまま使う事は危険です。

マザーボードへのピン配置や4pinの配置には決まり事がありますので同じなのですが、その大元の電源ユニットからの配線は、各電源ユニットによって違い、共通規格などはありません。

使えそうだと思ってマザーボードや部品へのコネクタにつながる色の配置が同じだからと言って使ってしまうと、反対のプラグの方は5VとGNDが反対になっていたりして、そのまま使用するとショートして部品を間違いなく壊します。

プラグインを使う場合には、そのケーブルがどの電源ユニットのケーブルなのか、袋に入れて書いておくくらいの慎重さが求められるかもしれませ。

 

どちらの電源ユニットも使ううえで特に差はないと考えて良いと思いますが、私の個人的な好みではありますが、多すぎるケーブルはまとめて電源の近くのケースのうらなりどこかに押し込んでおかなくてはならないので、ゴミはたまりますしメンテナンスの時は面倒です。

そのような理由からプラグインタイプが好きです。

ただし、繰り返しになりますが、ケーブルの管理だけは気を付けてください。

では次に、コネクタのお話をしたいと思います。

電源ユニットに用意されているコネクタ

電源ユニットから出ているケーブルの先には、何種類かのコネクタがついています。

コネクタの形状を分けることで、間違えた場所に接続しないようにする工夫です。

それぞれには決まったピン配置があり、パソコンの部品への電力供給を行っています。

主だったコネクタの種類に関して簡単にご紹介します。

ATXメインコネクタ

マザーボードへのメイン電源で、2列のpin配置で長方形です。

20pinでしたがATX12Vバージョン2.2から24pinに変更されています。

新しい電源ユニットの場合、24pinタイプと20pinに4pinを足して24pinにするタイプがあります。

これは、古いタイプのマザーボードでも使用できるように配慮したものですが、新しいパソコン作る場合にはどちらでもあまり気にしなくても大丈夫です。

用意されているコネクタの中でも最もpinが多く、ほぼ100%使わなければならないコネクタです。

メインコネクタと12Vコネクタ

20+4pinメインコネクタと4+4pin12Vコネクタ

ATX12Vコネクタ

CPUへの電力供給用コネクタで、4pinの正方形に近いコネクタです。

CPUは多くの電力を必要とするため、マザーボードへの電力供給とは別に用意されています。

ATX/EPS両用の電源ユニットの場合4pinを2つ用意してある電源ユニットもあり、その場合は2つを組み合わせることで8pinとして使えます。

ATX規格ではCPUへの電力供給は4pinでしたが、消費電力の増加でESP12Vコネクタが生まれた8pinになりましたが、ATXとEPSのどちらでも使えた方が製品としては便利なので、現在はほとんどこのコネクタになっています。

この場合、ATX/EPS両用の電源ユニットです。

PCI Expressコネクタ

グラフィックボード用の補助電力供給用コネクタで、2列の長方形です。

最初は6pinのコネクタでしたが、さらに消費電力が高いグラフィックボードの登場により8pinにまで拡張されています。

8pinで使用する場合は、6pinに更に2pinコネクタを組み合わせて使用する場合が多いようです。

PCI Expressコネクタの6pinと2pin

PCI Expressコネクタ 6+2pin

また、6pinを2つ用意している電源ユニットもあります。

グラフィックボードにはマザーボードへの電力供給を行うATXメインコネクタからの電力を使っていますが、グラフィックボードの消費電力が大きい場合にはそれとは別口で電力供給を送るケーブルを直接接続します。

SATAコネクタ

SSDとハードディスクに電力供給をします。

SATAコネクタ

SATAコネクタ

大体の場合がひとまとまりのケーブルに複数のSATAコネクタが付いていて、上下にあるSSDやハードディスクを連続的に接続して使います。

SSDやハードディスクの出っ張っているコネクタに差し込むように使いますが、外れやすい構造なので、ケース内で引っ張られたりしないように気を使って配線をした方が良いです。

汎用4pinコネクタ

光学ドライブや後付けのケースファンなどに使用する、横一列の4pinコネクタです。

汎用4pinコネクタ

汎用4pinコネクタ

パソコンの内部にDVDなどの光学ドライブを備え付けにしたい場合は必要なコネクタです。

また、古い規格のハードディスクでも使用しますが、現在販売されている新しいハードディスクは、ほとんどの場合SATAコネクタで電源供給をします。

ファンコントローラーを付けたりなど、後からつける部品やアクセサリーへの電源供給にこのコネクタが良く使用されます。

フロッピードライブ用コネクタ

フロッピーディスクドライブ用の電力供給用コネクタ。現在ではフロッピーディスクを使うこと自体がほぼありませんので、正直必要ありません。

 

これらのコネクタの中で間違える可能性があるとしたら、CPUへの電源供給をするATX12VコネクタやEPS12Vコネクタと、グラフィックボードへの補助電源として使用されるPCI Expressコネクタでしょうか。

同じようなピン配置をしていますのでちょっと気を付けていただきたいのですが、親切な電源ユニットだとCPUとか書いてありますので、大丈夫だとは思います。

また、仮にコネクタが足りない場合でも、タコ足配線でコネクタの数を増やしたり、汎用4pinコネクタをSATAコネクタに変換したりするなどで対応できる場合もあります。

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