CPUのソケット形状とチップセット

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CPUのソケット形状とチップセット

CPUをマザーボードに取り付ける際には、そのCPUにあった取り付け部品を使わなければなりません。

その取り付け部品はマザーボードに固定されていて、それがソケットと呼ばれています。

ただ、ノートパソコンの場合はCPUがマザーボードに固定されてしまっているため、CPUとソケット形状やチップセットの相性を気にする必要性はありません。

CPUは発売時期によってピン配置が違っているため、そのCPUにあったソケットを使う必要があります。

ピン配置というのは、CPUに電力を供給したりGNDになっていたり、CPUへの入出力に使われる場所がどこになっているのかと言うものです。

このピン配置にあったソケットを使っているマザーボードを使わないと、CPUを取り付けることができないのです。

古いCPUを使おうと思った場合はそのCPUにあったソケットを持つマザーボードを探さなければなりませんし、古いマザーボードを使いたい場合はそのマザーボードにあったCPUを探さなければなりません。

ただ、ここで注意していただきたいのは、ソケット形状が同じなら絶対に使えると言うわけではありません。

これはマザーボードに直付けされているチップセットがそのCPUを制御できるのかが本来の見分ける方法なのですが、そもそも使えるCPUのソケットしかマザーボードには付いていませんので、それを目安にして使えるかどうかを見分けることが多いからです。

ここ数年で発売されたIntelとAMDのCPUに対応するソケットと、チップセットをちょっと見てみましょう。

CPUも種類がかなり多いので、ここではデスクトップ向けに絞ってみます。

ここで出てくるマイクロアーキテクチャとは、CPUの内部設計・構造のことで、シリーズ名だと考えていただければと思います。

ただ、これとは別に開発コードと呼ばれる名前もあり、ちょっと混ざってしまいそうで面倒かとは思います。

ただ、マイクロアークテクチャを目安に世代を見分けるのがわかりやすいので、ここではそのような分類にしています。

Intel

マイクロアーキテクチャ CPUシリーズ ソケット形状 対応チップセット 年代
Coffe Lake Refresh-S(第9世代) Core i9・7・5 LGA1151 300番台 ※1 2018
Coffe Lake(第8世代) Core i7・5・3,Pentium Gold,Celeron LGA1151 300番台 ※1 2017
Kaby Lake(第7世代) Core i7・5・3,Pentium,Celeron LGA1151 200番台 ※2 2016
Skylake(第6世代) Core i7・5・3,Pentium,Celeron,(Core i9・7) LGA1151(LGA2066) 100番台(X299) ※2 2015(2017)
Broadwell(第5世代) Core i7・5 LGA1150・BGA1364(LGA2011-v3) 90番台 ※3 2015(2016)
Haswell(第4世代) Core i7 Extreme・7・5・3,Pentium,Celeron LGA2011-v3・LGA1150・BGA1364 80番台 ※3 2013
Ivy Bridge(第3世代) Core i7 Extreme・7・5・3,Pentium,Celeron LGA2011・LGA1155 70番台※4 2012
Sandy Bridge(第2世代) Core i7 Extreme・7・5・3,Pentium,Celeron LGA2011・LGA1155 60番台※4 2011
Nehalem(第1世代) Xeon,Core i7・5・3,Pentium,Celeron LGA1366・LGA1156 3000番台,50番台 2008

※1 互換性があります。第8世代向け製品は要BIOSアップデート。

※2 互換性があります。100番台は要BIOSアップデート。

※3,※4 互換性がある製品もあります。

同じソケット形状でさらに互換性がある製品もありますが、注意していただきたいのはBIOSのアップデートが必要だったり、マザーボードによって互換性があったりなかったり、互換性はあるものの機能が抑えられてしまったりなど、マザーボードによっても様々な条件があったりします。

基本的には、そのCPUに対応して発売されたチップセットを使用した方が安全です。

また、チップセットによっても機能が変わってきますが、これはマザーボードの方でお話しできたらと思います。

ちなみにチップセットの番号ですが、これがIntelのチップセットの世代番号で、Core iシリーズ第1世代のNehalemに対応したチップセットは、5シリーズ(第5世代)と呼ばれています。

そして三桁になると、そのまま100シリーズと呼ばれます。

IntelのCPUにはどのモデルにもGPU(グラフィック機能)が含まれているのが特徴的です。

軽いゲームやネット、文章作成程度であれば、グラフィックボードが無くても動かすことができます。

AMD

マイクロアーキテクチャ CPUシリーズ ソケット形状 対応チップセット 年代
Zen+ Ryzen Threadripper TR4 300,400番台 ※1 2018
Zen+ Ryzen7・5 AM4 300,400番台 ※1 2018
Zen Ryzen Threadripper TR4 300,400番台 ※1 2017
Zen Ryzen7・5・3 AM4 300,400番台 ※1 2017
Excavator A12・10・8・6-9***・8***,Athlon X4 9** AM4 300番台 2015
Excavator Athlon X4 845 FM2+ 50・60・70・80番台 2016
Steamroller A10・8・6-7***,Athlon X4 8** FM2+ 50・60・70・80番台 2014
Piledriver FX-95**・93***・83**・63**・43** AM3+ 900番台 2013
Piledriver A10・8・6-6***・5***,A4-4***・5***・6***・7*** Athlon X4 7** FM2,80番台 2013
Bulldozer FX-81**・61**・41** AM3+ 900番台 2011
Bulldozer A8・6・4-3*** FM1 70番台 2011

※1 Zenマザーボードは要BIOSアップデート。TR4とAM4には互換性がありません。

RyzenのThreadripperに採用されているTR4ソケットはAM4ソケットとの互換性はありませんので、チップセットが同じナンバーであっても互換性が無いことに気を付けてください、CPUの大きさ自体も全然違います。

Ryzenには基本的にGPUが内蔵されていませんが、ナンバーの最後にGが追加されたモデルにはGPUが内蔵されています。

GPUを内蔵しているCPUを、AMDではAPUと呼んでいます。

Zenシリーズになってから、APUにはナンバーの最後にGが入るようになりましたが、以前まではAシリーズと呼ばれるモデルがAPUでした。

Intelに比べてソケット形状はあまり変えないようにしている傾向があるようです。

マザーボードで対応していれば、Excavatorの第7世代AシリーズもRyzenのソケット形状と同じAM4ですので、マウントすることができます。

また、Ryzenからは新しい開発モデルになっている模様で、APUに関しても同じRyzenシリーズとして発売されていく可能性があります。

 

簡単にではありましたが、以上がソケット形状とチップセットに関してのお話でした。

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